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マンション売却の流れを仲介・買取別に紹介!各手順におけるポイントも解説

2023.07.07

初めてマンションの売却を検討するとき、何から取りかかればよいのかわからない方も多いのではないでしょうか。マンションの売却には、仲介と買取の2つの方法があり、どちらの方法を選択するかによってスケジュールに大きな違いが出てきます。

ここでは、仲介と買取の違いや特徴を押さえながら、マンションを売却するときの流れを説明します。

マンション売却の基本の流れ

マンションを売却する際には、「仲介」と「買取」の2つの方法があります。どちらを選択するかによって、売却の流れや手続きが大きく異なります。

仲介では不動産会社が売主と買主の間を取り持ち、市場で最適な価格を目指します。一方、買取では不動産会社が直接買い取るため、迅速な売却が可能です。

買取と仲介の違い

以下で、マンションの売却方法ごとの流れをご紹介していきます。

  • 仲介でマンションを売却する際の流れ
  • 買取でマンションを売却する際の流れ

また、マンション買取については以下の記事でも詳しく解説しています。あわせてご参照ください。

【仲介】マンション売却の流れ

マンション売却を仲介で行う場合、不動産会社を介して最適な買主を見つけ、適正価格での売却を目指します。仲介による売却の流れを解説します。

 

1.書類の準備

マンション売却を始める際には、まずは以下の必要な書類を準備します。最初の相談時に揃えておくと、それ以降の手続きがスムーズに進みます

紛失や手元にない書類がある場合は、事前に市役所や管理組合など関係機関から入手しておきましょう。

必要書類 入手先
本人確認書類
固定資産税納税通知書 再発行はできないため、お住まいの市町村役場で以下の書類を発行してもらう

・土地家屋課税台帳(名寄帳)

登記済権利証または登記識別情報 再発行はできないため、以下の方法で対処する

・事前通知制度を利用する
・司法書士などに証明書を作成してもらう
・公証人の認証制度を利用する

マンションの管理規約 マンションの管理会社に問い合わせる
間取り図
建物の設備機器リスト

2.相場の把握

書類を準備したら、次に自宅マンションの相場価格を把握しましょう。相場を知ることで、不動産会社選びの失敗を避け、物件を適正な価格で売り出す基準を設定できます

相場の調査方法には、以下のようなものがあります。

相場の調べ方 運営元 特徴
土地総合情報システム 国土交通省 市区町村、駅からの距離、取引総額、建築年、広さ、間取り、成約時期など、豊富な取引情報が確認可能
レインズ・マーケット・インフォメーション 国土交通大臣指定の
不動産流通機構
全国4つの指定流通機構で構成される全国指定流通機構連絡協議会が保有する、実際に売買された物件の取引情報を検索できる
不動産ポータルサイト 民間企業 現在売り出し中のマンションの価格を簡単に調べることができ、相場感やおよその価格を把握するのに役立つが、実際に成約された価格ではないことを理解しておく必要がある

これらの情報源から、立地、広さ、築年数などの条件が似ている物件の売出し価格を調べ、自分の物件の適正価格を見極めましょう。

相場を把握すれば、不動産会社に査定を依頼する際の適正価格の判断基準が分かるため、安心してマンション売却を進められます。

マンション相場価格を調べる方法についての詳細は以下のページをご参照ください。

3.仲介業者への査定依頼

仲介業者への査定は、ほとんどの場合無料で依頼することができます

査定は通常、初めに簡易査定(机上査定)が行われ、物件情報と市場データをもとにおおよその価格が算出されます。その後、より正確な価格を知るために訪問査定が実施され、物件の状態や周辺環境を直接確認して最終的な査定額が決定されます。

簡易査定(机上査定) 売却する物件には訪問せずに、提供した物件の情報から、おおよその価格を算出する査定方法
訪問査定 実際に売却する物件に担当者が訪問し、より物件の個別性を反映した査定額を算出すること

なお、査定結果には仲介業者ごとに幅があるため、複数の不動産会社に依頼し、査定額を比較することが大切です。査定結果の比較を通じて、市場価値を適正に評価してくれる業者を見極めることが可能になります。

インターネット上の不動産一括査定サイトを利用すれば、手間をかけずに複数の仲介業者から査定を受けることが可能です。この方法は、異なる業者の見積もりを比較しやすく、自身の物件に適した仲介業者を見つけるのに役立ちます。

査定の結果が出揃ったら、媒介契約を結ぶ仲介業者を選定します。その際は、査定額の比較だけでなく、以下の点も重要なチェックポイントとなります

  • 過去の取引実績
  • 評判や口コミ
  • 仲介手数料
  • 得意分野(マンションの販売実績が豊富な会社を選ぶ)
  • レスポンスの早さ
  • 対応の良さ

4.仲介業者と媒介契約の締結

査定額などを検討して、売却を依頼する仲介業者を決めたら、媒介契約を結びます。これは、実際に販売活動を始める前に、売却価格や成約したときの報酬や媒介種別、契約期間などの詳細な条件を決めておく契約です。

媒介契約の種別には「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」「一般媒介契約」の3種類があり、それぞれサポートの内容や売主にかかる制限などに違いがあります。

媒介契約の種類 詳細
専属専任媒介契約
  • 1つの不動産会社のみに売却を依頼する契約
  • 買主を自分で探すことはできない
  • 依頼者への活動報告義務は1週間に1回以上
専任媒介契約
  • 1つの不動産会社のみに売却を依頼する契約
  • 買主を自分で探すこともできる
  • 依頼者への活動報告義務は2週間に1回以上
一般媒介契約
  • 複数の不動産会社に依頼ができる契約
  • 買主を自分で探すこともできる
  • 依頼者への報告義務は任意

5.仲介業者が主体となって売却活動がスタート

媒介契約を結ぶと、売却活動が本格的にスタートします。この段階で、仲介業者が売却の主導権を握り、物件の広告掲載やインターネットへの登録掲載を行います。

売主の大きな役割は、内覧の準備と対応です。内覧は、購入希望者が物件を直接確認する重要な機会です。よい印象を持ってもらうために、物件の魅力を引き出すことが大切です。

内覧前に対応しておきたいことは以下のとおりです。

  • 物件をキレイに掃除しておく
    – 水回り(お風呂、洗面台、キッチン、トイレ)
    – ほこり(床や家具、家電)
    – ニオイ(たばこのニオイなど)
    – 整理整頓
  • 内覧当日に受ける質問に備えて、伝えるべきポイントなどを考えておく

これらの準備を行うことで、内覧時の物件の魅力を最大限に引き出し、購入希望者の心を掴みやすくなります。売却活動は、仲介業者が広告やインターネット掲載を通じて行いますが、売主の積極的な準備と対応も必要不可欠です。

【執筆者からひとこと】
成約するまでの内覧数や期間は物件によりけりです。半年以上かかって10件、20件以上の内覧が必要な場合もあります。

6.売買契約を締結

買主が見つかったら、次は仲介業者を通して売買契約の締結に進みます。売買価格や支払い方法、支払いスケジュールなど、契約内容のすべてに細心の注意を払う必要があります。

契約締結後のキャンセルは違約金の発生につながるため、納得のいくまで各項目を検討することが重要です。

売買契約は通常、買主と売主、そして双方の不動産会社の担当者合わせて4名で行われることが一般的です。売買契約の流れは以下のとおりです。

  1. 契約書に署名・押印をする(売主・買主)
  2. 売主は買主から手付金を受け取る(5%~10%程度が相場)
  3. 売主は仲介業者に仲介手数料の一部を支払う(半金がほとんど)

売買契約時に手付金が支払われます。買主の事情で売買契約が成立しなかった場合に売主が受け取る保証金のようなものです。

また、契約書に記載された内容と物件の実際の状態に相違があった場合、売主は契約不適合責任を問われる可能性があり、補償や契約の解除を請求されるリスクも含まれます。

そのため、買主に対して、物件の状態に関する告知事項がある場合は、契約前に申告しなければなりません。

7.引き渡し・決済

売買契約が締結されたあと、売主は引越しや片付けを進め、約束された引き渡し日までに部屋を空にする必要があります。また、住宅ローンが残っている場合、決算日までに完済しなければなりません

決済方法としては、自己資金での支払いや、売却資金を用いた同時決済が考えられます。同時決済は、住宅ローンの残金決済と不動産登記を同日に行う方法のこと。基本的には同時決済にて対応することが多く、スムーズに進められるよう金融機関との事前の調整が必要です

売主から買主へ物件の所有権が移転し、最終的に鍵の引き渡しをもって、売却の全手続きが完了します。

多くの手続きと確認事項がありますが、すべてのプロセスを丁寧に進めることで、双方にとってスムーズで問題のない取引が実現します。

【執筆者からひとこと】
売買契約から決済・引渡しまで通常1〜2ヶ月要しますが、買主の住宅ローン審査等の事情で2~3ヶ月に延びることも。引き渡し時期は売主・買主で事前に協議が必要です。

8.確定申告

マンションの売却によって利益が出た場合は、売却した翌年の2月16日〜3月15日の間に確定申告が必要となります。利益が出た場合とは、マンションを購入した価格よりも高く売れた場合を指します。

ただし、利益が一定の範囲内であれば、一部または全額が非課税または軽減されることがあるので、まずは税理士や税務署などの専門家に相談することをおすすめします。

また、利益が出なかった場合は確定申告は不要ですが、売却で損失が出た場合には控除や特例が適用される可能性があるため、売却による利益の有無にかかわらず、専門家のアドバイスを受けましょう

【執筆者からひとこと】
譲渡所得が出ない場合でも節税や税金還付を受けられることがあるので、マンションを売却した翌年には確定申告を行いましょう。

【買取】マンション売却の流れ

買取によるマンション売却は、仲介と異なり売却活動を必要としないため、手続きが迅速に進みます。最短2週間、通常は約1か月程度で売却が完了することが可能です。

買取金額やスケジュールに関して買取業者と合意に至れば、売買契約を結ぶことになり、契約時には売買金額の約10%が手付金として支払われます。残りの90%は、決済日に残代金として支払われる流れです。

引き渡しと決済は、あらかじめ決められたスケジュールに従って進められ、仲介の場合と同様に行われます。また、確定申告も仲介と同様、利益がある場合は必須ですが、利益がない場合も行うメリットがあるため、専門家のアドバイスを受けることが推奨されます。

買取は仲介よりも早く売却を進めることができるため、スピーディーに資金化を望む売主にとって有効な選択肢となるでしょう。

マンション売却の手順をスムーズに行うためのコツ

マンション売却を成功させるためには、適切な準備と戦略が重要です。ここでは、売却プロセスをスムーズに進めるための実用的なコツをご紹介します。

マンションが売れやすいタイミングを把握する

マンションにも売り時はあります。たとえば、中古マンションの売却相場が全体的に上昇傾向にあるときや、住宅ローンの金利が低いときなどです。また、同じマンションからほかに売り出しが出ていないタイミングはおすすめです。競合しないので不要な値下げを行う必要がありません。

1年の中で考えるなら、転勤や入学前の時期、2月から3月頃は引越しシーズンでありマンションが売れやすい傾向があります。この時期は新生活に向けて住み替えの需要が高まるときです。狙うなら早めに準備を始め、2月前には販売活動を始めましょう。

売却計画・スケジュールを明確にする

マンション売却を仲介にするか買取にするかで、必要となる期間には大きな違いがあります。売却を検討するときは、だいたいいつまでに売却を完了させたいのか、スケジュールを明確にしておくことが大切です。

仲介の場合、買主が見つからなければどんどんスケジュールが長くなってしまいます。販売活動の期間は何か月を目安にしておくか、売れ残ったら値下げを検討するのか、あるいは買取に切り替えるのか、売り時を逃さないためにもこれらの売却計画はしっかりと立てて臨みましょう。

また、仲介でも買取でもとくに重要なポイントは、やはり不動産会社選びです。売却価格の検討とあわせて、希望するスケジュールに柔軟に対応してもらえるか、信頼できる業者かどうかをしっかり見極めましょう。


流れを理解してマンション売却を進めよう

マンションを売却する際、仲介と買取はそれぞれ異なるメリットとデメリットを持ちます。仲介を利用した売却では、市場価格での売却が期待できる一方で、買主を見つけるまでの時間がかかる可能性があります。

一方、買取は短期間で手間をかけずに売却できる大きな利点があり、売却後の責任を負わなくてもよいという点もメリットです。

東京ガスグループである東京ガスリノベーションのマンション買取サービスを利用すれば、多くのメリットが得られます。仲介手数料が発生しないため、費用の負担を軽減できます。また、査定から売却までのプロセスが迅速に進み、最短7日での売却完了が可能です。

豊富な実績や経験をもとに売却に関する不安や疑問を解消し、スムーズな取引を実現します。詳細情報や無料査定を希望される方は、以下のリンクからお問い合わせいただけます。


松元 健太郎

執筆者

松元 健太郎
宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士/ライター

宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士・ファイナンシャルプランナー2級を保有。
不動産会社に勤務し、退職後、不動産ライターとして独立。
法人で不動産賃貸経営も行い、不動産の現場で得た経験・知識を活かし、ライターとして活動中。

ホームページ:https://xn--lsv228akxb.com/

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