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マンション売却を検討する際、「どれくらいの期間が売却にかかるのか?」という疑問は、多くの方が抱く悩みです。
ここでは、マンション売却にかかる期間や、売却期間を左右する要素、売却までの日数を短くするコツ・ポイントをなどを解説します。マンションの売却を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
マンションの売却にかかる平均期間はどれくらい?
2023年の東日本不動産流通機構の首都圏の市場動向調査によると、首都圏のマンションの売却にかかる平均日数は約80.1日、つまり約2か月半となっています。
地方の場合はもう少し長くなる傾向にあり、おおよそ約3か月を見込むのが妥当です。
さらに、売り出しの準備や成約後の手続き、引き渡しにもそれぞれ約1か月ずつ加える必要があるため、マンション売却全体で考えると、平均で5か月程度の時間がかかることを想定しておくとよいでしょう。売却計画を立てる際には余裕を持ったスケジュールを考えることが重要です。
【売却手続きの流れ全体でかかる期間】
首都圏の中古マンション売却期間の平均は約2か月半ですが、価格設定や需要により長期化することも。不動産会社の能力も影響するため、長期間売れない場合は見直しが必要です。
マンションの売却期間を左右する主な要素
マンション売却期間を左右する要素には、以下のようなものが挙げられます。
- 築年数
- 周辺環境や立地
- 物件のスペック
- 売出し価格
- 売出しタイミング
それぞれ詳しく解説します。
築年数
画像引用元:築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2022年)
築年数が古い物件は、購入希望者が現れにくく、売却期間は長期化しやすくなります。古くなるほど、外観や内装の老朽化が進み、購入希望者が現れにくくなるためです。
築年数の古さが影響を及ぼすのは、売却期間だけではありません。一般的に、古くなった物件は売却価格が下がり、成約率も低下していきます。
また、築年数があまりにも古いと、購入時のローンが組みにくくなるため、購入者の選択肢から外れやすくなります。
周辺環境や立地
マンションの売却期間は、周辺環境や立地条件によっても左右されます。
とくに、最寄り駅からの近さは、売却期間を短縮する重要な要素です。以下の東京カンテイの調査からは、徒歩10分以内に位置するマンションは資産価値が高く、売却しやすい傾向にあることが読み取れます。
また、以下のような条件に当てはまる数が多いほど、多くの人が住みたいと考えるので、売却期間が短くなりやすいです。
- 最寄り駅からの近さ
- 周辺環境が充実しているか(学校、病院、スーパー)
- 将来性のあるエリアか(商業施設などの再開発予定、建築計画があるか)
- 治安がよいか
画像引用元:東京カンテイ 「駅徒歩時間別マンションPBR(中古マンションの資産性)」
物件のスペック
以下に該当するような、スペックの高い物件は、需要が高いため売却価格も高く、短期間での売却がしやすい傾向があります。
- 高層階である
- 新築時の売主がメジャーセブン(住友不動産、大京など)である
- 角部屋である
- 需要が高い専有面積である(専有面積が40平方メートル~70平方メートル・2LDKや3LDK)
売り出し価格
売り出し価格の設定はマンション売却期間に直接影響します。物件のスペックに対して、相場よりも高い価格で売り出すと、購入希望者は他の選択肢と比較して慎重に検討します。
インターネットが普及した現代において、購入者希望者は自身でも詳細な市場調査を行います。そのため、平均価格より高い物件には、その価格差を正当化する十分な理由がなければ興味を失うでしょう。
一度検討リストから外された物件が再考されることは稀で、結果として売却期間が不必要に長引く原因となります。スムーズな売却を行うためには、適正価格での売り出しが重要です。
売り出しタイミング
売り出しタイミングも重要です。早期の売却を望むのなら、同じマンションや近隣の類似物件が同時に市場に出されるタイミングでは避けたほうが良いでしょう。
条件の近い物件が複数売り出されていると、ほとんどの購入希望者が価格の安い物件を選ぶため、希望の価格で購入してくれる人があらわれるまでには時間がかかるかもしれません。
したがって、売却の際は、他の住戸との競合を避け、市場の状況を見極めることが重要です。適切なタイミングで売り出すことで、より迅速な売却が期待できるでしょう。
マンション売却までの期間を短くするコツ・ポイント
ここからは、マンションの売却期間を短くするためのコツ・ポイントとして、以下の5つを紹介します。
- 適正な売り出し価格を設定する
- 売れやすいタイミングに合わせて売り出す
- ハウスクリーニングで好印象を与える
- マンション売却に強い不動産会社を選ぶ
- スピードを重視するなら「買取」を検討する
順番に見ていきましょう。
適正な売り出し価格を設定する
前述の通り、マンションの売り出し価格は、相場から大きく離れない範囲内で設定する必要があります。相場は、レインズマーケットインフォメーションを利用して確認できます。こちらのサイトでは、成約価格や物件情報が公開されており、適切な価格帯を把握することが可能です。
なお、早期売却を希望する場合、相場価格から5〜10%程度の値下げを検討するとよいでしょう。ただし、利益が減少する可能性があるため、周辺の市場価格をしっかりと調査し、信頼できる不動産会社に相談の上、価格を慎重に決定することが重要です。
売れやすいタイミングに合わせて売り出す
不動産売却に最適なタイミングは、新生活が始まる4月に向けて住宅需要が高まる「引越しシーズン」の2月~3月です。売れやすい時期に合わせてマンションを売り出せば、売却期間を短縮できる可能性が高まります。
9~10月も転勤シーズンなので引越し需要が見込まれる時期ですが、ピークはやはり春です。逆に、1月や8月は閑散期であり、一般的に売却活動には不向きな時期とされています。
適切な売り出しタイミングを見極めることでマンションの売却期間を短くすることが可能です。
ハウスクリーニングで好印象を与える
購入希望者がマンションの内覧に来た際、水回りの水垢やカビ、サッシレールのホコリ、ガラス窓の汚れなどがあると、管理が行き届いていない印象を与えがちです。購入希望者からの印象が悪くなれば、物件への関心を失わせる可能性があります。
売却期間を短縮し、好印象を与えるためには、ハウスクリーニングが有効になる可能性があります。とくに、キッチンや浴室といった水回りは人の目につきやすいため、清潔にしておくと内覧者に好印象を与えます。
ただし、本当にハウスクリーニングが必要かについては、不動産会社と相談したほうが良いでしょう。お住まいの状況で不要な場合や、不動産会社が安価で請け負ってくれる場合は、不要な投資となるためです。
ハウスクリーニングの相場としては、キッチンや浴室それぞれの清掃には約1万円~1万6千円の投資が必要になるケースが多いです。プロに相談のうえ、要不要をしっかりと判断し効果的な使い方をしていきましょう。
マンション売却に強い不動産会社を選ぶ
マンションを売却する際には、以下のような特徴をもつ、実績豊富な不動産会社を選ぶことが重要です。
- マンションの売却実績が豊富
- 口コミや評判がよい
- 担当者の知識や経験が豊富で信頼できる
これらの要素は、マンション売却の成否を大きく左右します。マンションの売却に強い不動産会社を選ぶことで、売却プロセスがスムーズに進み、よりよい条件・短期間での成約が期待できます。
スピードを重視するなら「買取」を検討する
マンションを売却する方法には、不動産会社に仲介を依頼する「仲介」と、不動産会社が買主になる「買取」の2種類があります。
売却スピードを優先したい場合、不動産会社の買取制度が適しています。不動産会社に直接買い取ってもらえるため、交渉がまとまれば査定後わずか数日から1週間で取引が完了することも少なくありません。
買取価格は仲介を通じた売却よりも低くなる可能性がありますが、管理費や修繕積立金、固定資産税などの継続的な支出から解放されるメリットがあります。とくに、住み替えなどで売却タイミングが決まっている人や、迅速な手続きを求める人にとって、買取は有力な選択肢と言えるでしょう。
マンションを不動産会社に買い取ってもらう場合、住宅ローン残債の確認と必要書類の準備が最初のステップです。査定に納得すれば売買契約へ進み、一般売却時のような複数回の内覧対応は不要です。
マンション売却にかかる期間を理解して売却計画を組もう
マンションを短期間で売却するためには、適正な価格設定や市場の需要期に合わせた売り出し、物件の印象を良くするためのクリーニング、信頼できる不動産会社の選定などが重要です。
また、急ぎで売却を進めたい方や、煩わしい手続きを省略してすぐに売りたいと考えている方には、不動産会社による直接買取が選択肢に入るでしょう。
東京ガスグループの東京ガスリノベーションが行うマンション買取サービスは、最短7日での売却完了が可能であり、リフォームやクリーニングが不要な上、仲介手数料が発生しないため、売主は余計な費用を抑えられます。売却期間を短縮し、効率的に手続きを済ませたい方は、ぜひこちらを検討してみてください。
詳細情報や無料査定については、こちらのページからお問い合わせください。