マンションの売却相場の調べ方|気になる今後の動向の見通しも解説

2023.06.20

マンションの売却は、相場を知ることからスタートします。売却相場を知ることで、相場を把握したうえで希望価格が決められます。不動産会社の査定額は適正かも判断できます。また、自分にとって最適な売り時はいつなのかを考えるきっかけにもなるでしょう。

ここでは、マンションの売却相場の調べ方やエリアごとの相場、今後の動向の見通しについて解説します。

マンションの売却相場が決まる条件

マンションの売却相場が決まる条件
マンションをはじめとした不動産の売却相場は日々変動するものですが、価格は「エリア」や「築年数」などの要因によって想定できます。

エリア

マンションの価値を大きく左右するのは、立地です。マンションの売却相場は、需要と供給のバランスで決まるため、需要の高いエリアにあるマンションの価値は総じて高くなります

相対的に、次のような条件を持つエリアでは売却相場が高い傾向にあります。

  • 交通の利便性がよい
  • 急行停車駅に近い
  • 駅に近い
  • 人気の学区にある
  • 商業施設が充実している

築年数

【マンションの築年数と価格の相関(首都圏2023年1月〜3月)】

マンションの築年数と価格の相関(首都圏2023年1月〜3月)
引用:首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況【2023年1~3月】(PDF)|東日本不動産流通機構より作図

マンションは、基本的に建築から経年に伴い価値が低下していくものです。しかし、経年による価値の下落率は一定ではありません。実際に、首都圏の場合は中古でも新築で購入した価格より高く売れることがあります。

上記のグラフを見ると、築5〜10年にかけては平均20%近く価値が落ちていますが、築10〜15年は平均10%ほどで下落率がゆるやかになります。その後、築25〜30年にかけて再び下落率が大きくなっていることがわかります。

エリアごとの売却相場(2023年3月時点)

エリアごとの売却相場(2023年3月時点)
エリアの影響を大きく受けるマンションの売却相場ですが、エリアによって同時期の販売価格にどれほどの差があるのでしょうか?

首都圏・近畿圏・中国地方・四国地方・九州地方の5つのエリアにおける2023年3月の平均成約価格を見てみましょう。
注目される点は、首都圏のマンション価格がほかのエリアに比べても突出して高いことです。首都圏のマンション価格上昇の傾向は、コロナ禍以降強まっており、首都圏のマンション売却には有利な状況と言えるでしょう。

首都圏

【首都圏 中古マンション㎡単価の推移】

首都圏 中古マンション㎡単価の推移

出典:月例速報Market Watchサマリーレポート 2023年3月度(PDF)|東日本不動産流通機構

2023年3月の首都圏中古マンションの平均成約単価は「69.83万円/平方メートル」です。2020年5月以降、上昇傾向を続けています。

近畿圏

【近畿圏 中古マンション㎡単価の推移】

近畿圏 中古マンション㎡単価の推移

出典:マンスリーレポート ダイジェスト 2023 年 4月号(PDF)|近畿圏不動産流通機構

2023年3月の近畿圏における中古マンションの平均成約単価は「41.11万円/平方メートル」です。2023年1月に対前年同月比-10%ほど価格が落ち込みましたが、3月は前年同月比+10.5%と上昇傾向が見られました。

中国地方

【中国地方 中古マンション㎡単価の推移】

中国地方 中古マンション㎡単価の推移

出典:月次サマリーレポート(2023 年 3 月度)(PDF)|西日本不動産流通機構

2023年3月の中国地方における中古マンションの平均成約単価は「29.4万円/平方メートル」でした。2023年2月、3月は前年同月比でマイナスになっていることから、今後の価格動向が注目されます。

四国地方

【四国地方 中古マンション㎡単価の推移】

四国地方 中古マンション㎡単価の推移

出典:月次サマリーレポート(2023 年 3 月度)(PDF)|西日本不動産流通機構

2023年3月の四国地方における中古マンションの平均成約単価は「24.3万円/平方メートル」。2023年に入っても上昇傾向が続いており、3月は前年同月比+13.2%の増加が確認され、四国地方独自の動きが見られます。

九州地方

【九州地方 中古マンション㎡単価の推移】

九州地方 中古マンション㎡単価の推移

出典:月次サマリーレポート(2023 年 3 月度)(PDF)|西日本不動産流通機構

2023年3月の九州地方における中古マンションの平均成約単価は「33.5万円/平方メートル」。2020年12月以降も前年同月比で上昇が続いていますが、2022年からは上昇ペースに鈍化が見られます。

マンション売却相場の調べ方

マンション売却相場の調べ方
マンションの売却相場の目安は、自分自身でも簡単に調べることができます。

国土交通省の「土地総合情報システム」で調べる

国土交通省が運営する「土地総合情報システム」では、実際に不動産を売却した人へのアンケートをもとにした、マンションをはじめとした不動産取引価格情報が調べられます。

すでに売却された不動産の、市区町村や駅からの距離、取引総額、建築年、広さ、間取り、成約時期がわかる形で取引情報が閲覧できます。マンションなど物件種別を絞っての検索も可能なため、所有しているマンションと類似した条件の取引情報が把握できるでしょう。

土地総合情報システムにて得られる取引事例の情報からは、仲介か買取かの取引方法の区別がつかず、2割から3割、金額が変わってくる可能性もあります。より正確に価格を知りたい場合は、信頼できるマンション買取業者に相談するのがよいでしょう。

「レインズ・マーケット・インフォメーション」で調べる

REINS(レインズ)」は、不動産業者専用の物件情報システムです。国土交通大臣の指定する不動産流通機構が運営しており、市場に出た不動産のほとんどがこのシステムに登録されます。同機構で構成される全国指定流通機構連絡協議会が運営する「レインズ・マーケット・インフォメーション」は、レインズが提供するマーケット情報をまとめたサイトです。

一般の人はレインズのシステムを閲覧できませんが、不動産会社に頼んで調べてもらうことはできます。

不動産ポータルサイトで調べる

複数の物件情報がWeb上に公開されていて、閲覧や検索ができるような不動産ポータルサイトを使えば、現在売り出し中のマンションの価格を手軽に調べることができます。自宅マンションと似た条件のマンションを見れば、周辺地域の相場感やおよその価格を把握できます。ただし、不動産ポータルサイトに掲載されているのは、売主の希望している価格であり、実際に売却された価格ではないことには注意が必要です。

土地総合情報システムやレインズ・マーケット・インフォメーション、不動産ポータルサイトをこれまでご紹介しましたが、同じ条件の不動産は1つとして存在しないため、あくまで相場を考えるうえでの参考として考えてください。

マンション売却相場の今後の動向

マンション売却相場の今後の動向 「不動産価格指数 令和5年1月・第4四半期分」(令和5年4月28日)

出典:「不動産価格指数 令和5年1月・第4四半期分」(令和5年4月28日)(PDF)| 国土交通省

マンションの価格は、2013年頃から上昇傾向がみられます。これは、ローン金利の低下、コロナ禍によるリモートワークの増加や、より広い住空間を求める住み替え需要の拡大などが影響していると考えられます。

アフターコロナが見え始めた2023年以降のマンション売却相場は、ローン金利水準の動向などに連動して変動していくことが予想されます。

ローン金利が低いことで、消費者はより不動産購入をしやすくなり、マンション価格に対してプラスに働くことが予想できます。ただし、価格変動にはほかの要因も影響するので、金利だけで判断はせず、自身の物件の状況に合わせて総合的に考えていきましょう。

仲介手数料がかからない方法も

仲介手数料がかからない方法も
マンションの売却相場の目安は、自分でも調べることができます。ただ、一つ注意が必要なのは、売却金のすべてが手に入るわけではないということです。仲介によってマンションを売却した場合、売却にかかる諸費用の大部分を占めているのが仲介手数料です。手数料を加味したうえで、売却で得られる金額を把握しましょう。

一方、手数料がかからない買取業者による直接買取という方法もあります。「仲介手数料をかけずに売却したい」とお考えの方は、不動産買取を検討してみてはいかがでしょうか。

中田 敏之

監修者

中田 敏之
不動産鑑定士/宅地建物取引士

三菱電機情報ネットワーク株式会社(現在の三菱電機インフォメーションネットワーク株式会社)でエンジニアとして勤務し、その後一般財団法人日本不動産研究所で不動産鑑定・研究の職務に従事。その後、千葉市で株式会社中田不動産鑑定を開業し、代表取締役に就任。主に首都圏を中心に不動産鑑定・研究業務に従事しています。

会社ホームページ:https://nakata-kantei.net/

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