不動産査定とは?依頼する流れやチェックされるポイントをご紹介

2023.08.22

不動産の売却を検討するにあたり、どのように査定依頼をしたらよいか、簡易査定と訪問査定はどう違うのか、といった疑問を持たれる方は少なくありません。

そこで本記事では、不動産査定の概要や依頼する際の流れなどを解説します。査定時にチェックされるポイントもまとめているので、不動産売却を検討している方は、事前に確認しておきましょう。

不動産査定とは

所有している不動産がいくらで売れるかを査定すること

不動産査定とは、売却を検討している不動産がいくらで売れそうなのか、不動産会社が査定することです。不動産査定には「買取」と「仲介」の2種類があり、査定価格の結果が以下のように異なります

不動産売買の種類 不動産査定(査定価格)の
取り扱い
詳細
買取の場合 売却価格として取り扱う 簡易査定の場合は参考価格として
捉える
仲介の場合 参考価格として取り扱う 最終価格は売主と購入希望者が
決定したもの

買取は、査定を行った不動産会社が買主となる形式です。買取の場合は査定額がそのまま買取価格になります。

一方で仲介は、査定を依頼した売主と、買主候補者との間に不動産会社が入る形式です。仲介の場合、査定額は参考価格として取り扱い、最終的な買取価格は売主と買主のあいだで同意した金額となります。

買取については、次の記事で詳しく説明しているので参考にしてください。

査定価格は不動産会社によって異なる

不動産査定の査定額は、依頼する不動産会社によって違いがでます。これは不動産会社や担当者それぞれで、査定の際にどの項目に重きを置くかが異なっているためです。場合によっては100万円単位で違いがでる場合もあります。

そのため、適正な価格で不動産を売却するためには、3~5社に同時に査定を依頼し、それぞれの金額や根拠を比較するのもよいでしょう。

不動産会社による査定費用は無料

不動産売却を目的とした不動産査定は、一般的に無料で受けることができます。これは、不動産査定が売買契約につなげるための営業活動の一環として行われているためです。不動産売買において料金が発生するのは、売買契約が成立したあとです。

なお、売却の検討ではなく、不動産の資産価値を知ること自体を目的とした有料の不動産査定もあります。有料の不動産査定は不動産鑑定といい、国家資格を持つ不動産鑑定士に依頼することになります。


相続時にも不動産査定は必要

不動産を相続する際も、不動産査定を行う必要があります。遺産の分配を公平にするために、不動産の価値を知っておく必要があるためです。

不動産を売却することを考えている場合、不動産会社に依頼して無料の不動産査定を受けましょう。相続トラブルなどにより、不動産の価値が記された法的効力のある書類が必要になった場合は、有料の不動産査定(不動産鑑定)を依頼します。

また、相続税は被相続人が亡くなった翌日から10か月以内に現金で支払わなければなりません。このような場合、早めに不動産売却を進める必要があるため、訪問査定を依頼するのがおすすめです。

不動産査定の種類

不動産査定の種類

不動産査定には以下の3種類があり、それぞれ異なるメリットとデメリットがあります。各査定の特徴を確認していきましょう。

  • 簡易査定(机上査定)
  • 訪問査定
  • AIによる査定(匿名査定)

簡易査定(机上査定)

メリット ●気軽に査定を依頼できる
●遠方の物件でも査定可能
デメリット ●正確さでは訪問査定よりやや劣る

簡易査定では、依頼者からの聞き取りから得た情報やアンケート結果をもとに、おおよその査定額を導き出します

この方法では実際に不動産会社の担当者が物件に尋ねてくることはないため、まだ売却するかどうかを決めていない段階でも気軽に依頼することが可能です。遠方にあり、簡単には訪ねられない物件の査定もすることができます。

ただし、実物の物件を見るわけではないため、訪問査定と比べると正確性がやや劣ります。あくまで参考価格として考えましょう。

訪問査定

メリット ●買取の場合:売却価格がわかる
●簡易査定よりも正確な査定額が出せる
デメリット ●査定に時間がかかる
●書類の準備が必要になる

訪問査定では、不動産会社の担当者が実際に物件を訪れ、詳細な調査を行ったうえで査定額を出します。

不動産会社が直接の買手となる売却の場合、この査定額がそのまま売却価格になります。買手候補とのあいだに不動産会社が入る仲介の場合は参考価格となりますが、机上査定よりも現実に即した価格を出してもらえるうえに、より好条件で売るためのアドバイスを受けることもできるでしょう。

ただし、より詳細な査定額がわかる分、訪問査定には時間がかかります。一般的には、調査日から1週間程度見ておく必要があります。また、調査を受けるにあたって多くの必要書類を用意しなければならず、手間がかかる点もデメリットです。

AIによる査定(匿名査定)

メリット ●匿名で査定を出せる
●結果が出るのが早い
デメリット ●正確性の部分で他の手法よりやや劣

近年はAIを利用した不動産査定も普及しています。AI査定では、ユーザーが入力した情報を過去の査定結果と照らし合わせ、おおよその査定額を導き出します。個人情報を入力しなくても査定を出せるケースが多く、「匿名査定」と呼ばれることもあります。

査定後の営業を受けたくない場合や、査定を依頼したことを他の人に知られたくない場合などに有効です。AIを利用しているため、すぐに結果が出る点もメリットです。

ただし、他の査定方法に比べると正確性は劣る部分があるため、あくまで参考程度と捉えることが大切です。

不動産査定の3つの方法

不動産査定の3つの方法
※収益還元法は、直接還元法の計算式になります

不動産の価格を計算する主な方法としては以下の3種類があります。

  • 取引事例比較法
  • 原価法
  • 収益還元法

一戸建ての場合、土地は取引事例比較法、建物は原価法を用いて査定することが一般的です。それぞれの計算方法について詳しく見ていきましょう。

取引事例比較法

取引事例比較法とは、査定の対象となる物件に似た条件の物件が、過去にどのような価格で取引されたのかを確認し、査定額を導き出す手法です。

この方法では、条件が近く、なおかつ取引から期間が開いていない事例が多いほど、査定の精度が高くなります。簡易査定でよく用いられるのも、この取引事例比較法です。

原価法

原価法とは、同じ物件を新たに立て直した場合にどれくらいの費用が必要になるかを試算し、そこから築年数に応じた減値修正を行なって、現在の物件の価値を導き出す手法です。計算式は以下のとおりです。

● 査定価格 = 単価 × 総面積 × (耐用年数-築年数) ÷ 耐用年数

収益還元法

収益還元法は、その物件が将来的にもたらす家賃収入などの利益から、査定金額を導き出す方式です。収益還元法には、直接還元法とDCF法の2種類の計算方法があります。直接還元法の場合の計算方法は、以下のとおりです。

● 評価額=1年の純利益÷還元利回り×補正率

DCF法は、「Discounted Cash Flow(ディスカウントキャッシュフロー法)」の略で、将来的に生み出す利益を現在の価値に置き換えて評価する方法です。割引キャッシュフロー法と略されることもあります。

不動産査定を依頼する際の流れ

不動産査定を依頼する際の流れ続いて、不動産査定を依頼する際の手順を、簡易査定と訪問査定に分けてそれぞれ見ていきましょう。両方の方法で査定する場合は、最初に簡易査定を行い、その次に訪問査定を行うケースが一般的です。

簡易査定を依頼する場合

①事前準備

不動産査定は、依頼する前に査定方法に応じた準備が必要になります。簡易査定やAI査定であれば、書類等の準備は不要で、住所や物件の種類、面積などの基本的な情報があれば問題ありません。

【簡易査定・AI査定で必要な情報】

● 住所
● 物件の種類
● 面積
● 築年数
● 間取りなど

②簡易査定の依頼

必要な情報が集まったら、簡易査定の依頼を行います。簡易査定の依頼は、不動産会社のホームページや一括査定サイトから行うことができます。

ただし、前述のとおり簡易査定の査定額は参考価格になるため、実際に売却する場合には、あらためて訪問査定を依頼しなければなりません。早期の売却を希望する場合は、簡易査定ではなく、はじめから訪問査定を依頼するほうが短期間で売却を進められます。

③査定結果の確認

簡易査定を依頼し、必要な情報を伝えたら、あとは査定結果を待つだけです。簡易査定の結果は当日中にわかることも多く、遅くとも3日以内にはわかることがほとんどです。

訪問査定を依頼する場合

①事前準備

続いて、訪問査定を依頼する際の流れについて見ていきましょう。訪問査定は簡易査定よりも詳細な査定を行うため、以下のような書類を準備しておく必要があります

【訪問査定で必要な書類の例】

分類 詳細
・登記済権利証(登記識別情報通知) 名義人であることの証明
・固定資産税納税通知書 不動産にかかる固定資産税の詳細
・間取り図や建物の設計図 部屋の広さや建物の構造の確認
・建築確認通知書 法に準拠して建物が作られているかの確認
・管理規約や長期修繕計画表 (マンションなどの)修繕計画の確認

なお、上記はあくまで一例であり、実際に必要な書類はケースによって異なります。書類が不足していると正確な査定が難しいため、訪問査定を依頼する不動産会社に、どのような書類が必要になるか、あらかじめ確認しておきましょう

②訪問査定の依頼

続いて、不動産会社に訪問査定の依頼を行います。「売却を急がない」「時間に余裕がある」といった場合は、複数の不動産会社に依頼すると、より正確な査定額を出すことができます。先に簡易査定を受けていたのであれば、その内容をもとに信頼できそうな不動産会社を選ぶとよいかもしれません。

訪問調査は実際に担当者が物件を訪れるため、日程調整が必要になります。希望の日時がすでに埋まっている可能性もあるため、候補日は複数用意しておきましょう。また「◯月までに売却したい」など、スケジュール上の希望がある場合は、その旨を依頼の段階で不動産会社に伝えておくとスムーズです。

③現地調査

不動産会社の担当者が実際に物件を訪れ、現地調査を行います。現地調査にかかる時間は1時間程度が目安になりますが、長引く場合もあるため、当日のスケジュールには余裕を持たせておくと安心です

また、現地調査では不動産の情報についてのヒアリングも行なわれます。「少しでも高く売りたい」という気持ちから、建物や設備の欠陥といったマイナスの情報について、なかなか言い出しにくいという方もいるかもしれません。しかし、売却後に欠陥が明らかになった場合、損害賠償を請求されるなどのトラブルに発展することもあります。

円満な売却を実現させるために、マイナスな情報についても正確に伝えることを心がけてください。

④査定結果の確認

訪問査定の結果は、早ければ翌日、遅くても1週間後にはわかるケースがほとんどです。一般的にはマンションのほうが、戸建てよりも早い傾向にあります。査定結果を受け取ったら査定額だけでなく、その根拠も確認することが重要です。

前述のとおり、訪問査定は複数の不動産会社への依頼がおすすめですが、査定額が高い会社が必ずしも良いわけではありません。特に他社の査定結果や簡易査定の結果と比べて極端に高い場合、自社で受注したいために高額な査定を提示している可能性も考えられます。

こういったケースでは、実際の売却価格が査定額と大きく異なるといったトラブルになる可能性もあります。各社の査定の根拠をしっかりと確認し、誠実な対応が期待できる会社を選ぶようにしてください。

不動産査定でチェックされるポイント

不動産査定でチェックされるポイント
不動産査定でチェックされる主な項目としては、以下のようなものがあります。

  • 住宅ローンの残席
  • 物件の状況
  • 土地の状況
  • 周辺環境

それぞれ見ていきましょう。

住宅ローンの残債

住宅ローンの残債については必ず確認されます。これは、住宅ローンが残っている場合は売却することができないためです。

売却額をローンの返済に充てることも可能ですが、売却しても完済できない場合は、預貯金を充てて返済する、債権者の了承を得て任意売却するなどの対応が必要になります。

物件の状況

物件の状況については、基本的な確認事項は戸建てとマンションで共通していますが、マンションの場合はいくつかの事項が追加で確認されます。具体的には以下のとおりです。

戸建て・
マンション
共通
・築年数
・間取り
・室内や設備の状態
・外装の状態
・耐震基準
・日当たり など
マンション ・共用部分の充実度
・駐車場
・階数
・窓の向きや数 など

築年数が査定価格におよぼす影響も、戸建てとマンションで違いがあります。一般的に戸建ては築年数の経過とともに価格が下がっていきますが、マンションの場合は年数を重ねてもそれほど影響がありません

また、雨漏り・部屋の傾きといったマイナスの情報については、たとえ確認されなかったとしても、売却後のトラブルを避けるために確実に伝えましょう。

土地の状況

土地は広さも影響しますが、それ以外にもさまざまな要素が査定額に左右します。たとえば、正方形や長方形など、利用しやすい形状であるほど評価が高いです。また、2方向が道路に面している土地(二方路地)や角地、需要の高い土地なども高額になりやすい傾向にあります。

一方でいびつな形をしていると、広い土地でも価格が低くなる場合があります。このほか、高いマンションを建てられないなど、用途に制限のある土地も価格が低くなります。

周辺環境

物件の周辺環境も査定額を左右します。たとえば「駅から近く通勤や通学がしやすい」「学校や病院、スーパーなど、生活に欠かせない施設が徒歩圏内にある」など、生活の利便性につながる要素があると査定額は高くなるでしょう

反対に、墓地やゴミ処理場など、一般的に敬遠されやすい施設が近い場合は査定額が落ちる可能性があります。

不動産査定で押さえておきたいポイント

ここからは、不動産査定を依頼するうえで抑えておきたい3つのポイントを紹介します。

査定価格は売却方法によって取り扱いが異なる

冒頭でも述べましたが、訪問査定における査定額は、売却方法が買取の場合と、仲介の場合で、扱いが異なります。

不動産会社が買手となる買取の場合は査定価格がそのまま売却価格になりますが、仲介の場合は参考価格になるため、最終的な売却価格は変わる可能性があります。なお、簡易査定やAI査定の場合はいずれの売却方法であっても参考価格の扱いです。

複数の不動産会社に依頼する

不動産査定は、可能であれば複数の不動産会社に依頼しましょう。複数の会社から査定を受けることで、各社の方針や考え方がイメージできるようになり、自分にとって信頼できる不動産会社を見極めやすくなるでしょう。

ここで重要なのが、査定額の高い会社が優良な会社とは限らないということです。査定額自体が他社と変わらなくても、査定の根拠がしっかりしている会社であれば、信頼の置ける会社と考えられるでしょう

営業担当者の対応も確認する

不動産の売却は信頼できる不動産会社に依頼したいものです。信頼できる不動産会社かどうかを見極めるにあたっては、不動産査定の際の担当者の対応も判断材料になります。

質問に対して明確にわかりやすく回答してくれたり、査定の根拠をしっかり示してくれたりする担当者がいる会社は、信頼性が高いと判断できるでしょう。

不動産会社の担当者とは、売却が成立するまで頻繁にやり取りをするため、担当者とのコミュニケーションにストレスを感じないかどうかも重要です。

不動産査定の方法や流れを理解して依頼してみよう

不動産査定の概要や種類、依頼する際の流れなどについて解説しました。

不動産査定には簡易査定、訪問査定、AI査定があります。それぞれメリット・デメリットがあるため、自身の状況に合わせて査定方法を選びましょう。後悔のない売却を実現させるためには、複数の不動産会社に査定を依頼し、売却のパートナーとして信頼のおける会社を選ぶことが重要です。

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