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不動産買取のメリット・デメリットは?仲介との違いや買取を選ぶべきケースを徹底解説

2023.07.11

不動産の売却方法には、大きく分けて買取と仲介という2種類の方法があります。物件の条件によっては買取のほうが、メリットが大きい場合もあるため、それぞれの特徴を知ったうえで選択することが重要です。

ここでは仲介と買取の違いや、仲介よりも買取が適しているケースについて説明します。

不動産買取とは?買取と仲介の違い

不動産買取とは?買取と仲介の違い

買取とは、買取業者に直接物件を買い取ってもらう売却方法です。業者は買い取った物件をリフォームし、利益分を上乗せして再販売することで利益を得ます。価格面で納得できればその場で売買契約が成立するので、仲介に比べて手間も少なく、比較的早く売却が完了するのが特徴です。

一方の仲介とは、仲介業者にサポートしてもらいながら買主を見つける方法です。業者は売主に代わって販売活動を行い、売買契約が成立すれば成功報酬として仲介手数料を受け取ります。

不動産買取のメリット

不動産買取のメリット

買取のメリットにはどのようなものがあるのか見ていきましょう。

すぐに現金化できる

買取のメリットに、売却完了までの期間が短いことがあります。仲介の場合、販売活動は平均して3か月程かかりますが、買取は販売活動が不要です。買取業者が提示した査定額に納得できれば、すぐに現金化できます。状況によって違いはありますが、査定を依頼してから売却完了まで、最短で2週間、平均して1か月ほどで終わります。

内覧の対応が不要

仲介では、販売活動の一環として複数の購入希望者から内覧の希望も受け付けます。希望があれば、その都度スケジュール調整などの対応が必要になるうえ、購入希望者の印象をよくするため、部屋の片づけや掃除、不具合の改善など、念入りに準備しなければなりません。さらに、内覧当日の対応にもいろいろと神経を使いますが、それが一度きりで終了するとは限りません。

買取の場合は、室内を見るのは査定をする買取業者だけであり、印象をそれほど気にする必要はありません。また、もともとリフォームが前提ですので、不具合があっても現状のままでかまいません。

まわりに知られず売却できる

仲介では、購入希望者を募るために広告を出し、インターネットで閲覧できるように物件の情報を公開します。つまり、自身の住んでいた家の外観の写真や室内の間取りなどが多くの人の目に触れることになります。

一方買取では、買取業者との直接取引だけで売却が完了するので、こうした販売活動は一切必要ありません。また、仲介と違って一般の買主が内覧に来ることもないため、プライバシーが守られます。

仲介手数料がかからない

仲介では、仲介業者が販売活動を請け負うほか、売買契約を締結するときも業者が買主と売主の間に立って契約事務を仲介します。契約が成立すれば、成功報酬として仲介業者に仲介手数料の支払いが必要です。

仲介手数料は、売却に伴う出費のなかでもとくに負担の大きいものですが、買取は仲介業務(媒介業務)がないため仲介手数料は必要ありません

条件の悪い物件でも売却できる

築年数が古い物件や、間取りが悪くて使いにくい物件は、仲介では売れにくい傾向があります。状況によっては、ハウスクリーニングやリフォームなどを売主の負担で行う場合もあります。

しかし、買取は買取業者がリフォームを行うことが前提なので、室内が傷んでいたり間取りがよくなかったりする物件でも、現状のまま買い取ってもらえる可能性があります

契約不適合責任が発生しない

仲介では、不動産の売却後に万一契約書に記載されていない不具合や欠陥が見つかったら、基本的には売主がその修理や修繕を負担しなければなりません。これは契約不適合責任と言って、不動産の取引に不慣れな買主を保護するための制度です。

買取の場合、買主はプロの業者であるため、双方が合意すればこうした制度を免除できます。もちろん不具合や欠陥を故意に隠蔽してはいけませんが、基本的には、売主は売却後のトラブルを心配する必要はありません。

不動産買取のデメリット

不動産買取のデメリット

買取ならではのメリットはいろいろありますが、デメリットもあります。
買取のデメリットについて説明します。

売却価格が安い

買取の一番のデメリットは、仲介で売却する価格よりも買取価格が安くなってしまうことです。これは、買取業者が物件のリフォーム代や再販時の利益を確保するためです。

また、先に説明した契約不適合責任免除のため、買取後にわかった不具合などの修繕費用も基本的には買取業者が負担することになります。そうした事情もあり、どうしても買取価格は相場より低く設定されてしまうのです。一般的には売却価格相場の7〜8割程度の価格になると言われます。

以下の記事ではマンションの買取相場について解説しているので、参考にしてください。

買取できない物件もある

古すぎて土台や構造そのものがだめになっているような一戸建てや、建物自体に欠陥があるマンション、事故物件などは買取を断られる可能性が高いです。

広すぎる物件や駐車スペースがない物件も買取を断られることがありますが、物件の立地や周辺環境、買取業者の需要などによって状況が変わるため、一概に売主側では判断できません。買取ができるかどうかは、買取業者に依頼して状況を確認してもらいましょう。

不動産買取が向いているケース

不動産買取が向いているケース

それでは、仲介よりも買取が向いているケースにはどんなものがあるのか見ていきましょう。

売却期限が決まっている

仲介では、売却がいつ完了するかは販売活動を始めてみなければわかりません。場合によっては1年近くかかるケースもあります。

買取は、価格面で納得できればすぐに現金化が可能なので、決まった期日までに売却を完了したい事情があるときには適しています。相続のため実家を売却する場合や、転勤で住み替えを急いでいる場合など、急ぐ事情があるときは買取を検討してみるといいでしょう。きちんとした買取業者であれば、急ぎである状況を説明すれば、現金化までのスケジュールなども親身に相談に乗ってくれるでしょう。

以下では仲介における売却期間について詳しく解説しています。買取と仲介のどちらを選択すればいいのか、判断するときの参考にしてください。

仲介で売りにくい物件である

現状のままでは仲介で売りにくいと判断されるような物件は、まずは買取から検討してみるといいでしょう。築年数が古かったり、室内が傷んでいたりする物件は、一般の希望者への内覧時にいい印象を与えにくいため仲介では売却できない可能性があります。その点、買取であればリフォームやリノベーションをして再販売するため、古さや室内の状態は関係なく売却できます。

また、売却をあまり人に知られたくない事情があるときには、販売活動をしない買取のほうがおすすめです。

仲介に出しても長期間売れない

仲介に出してもなかなか売れずに長期間売れ残っている物件は、物件そのものに原因があることが多いようです。たとえば外装や室内の状態が悪い、立地条件がよくないなどの理由があります。

状況によっては売主がリフォーム代を負担したり、販売価格の値下げを検討したりする必要が出てくるかもしれません。そのような場合には、一度買取で検討し直してみてはいかがでしょうか。状態にもよりますが、このまま仲介で買主が見つかるのを待つよりもはるかに早く売却が完了できる可能性があります

納得できる不動産買取のために

納得できる不動産買取のために

不動産を売却するときは、自らの状況や希望に応じて適切な売却方法を選ぶ必要があります。そのうえで、適正な価格で売却するためには、信頼できる業者選びが何よりも大事です。とくに買取の場合は、査定価格がそのまま買取価格になることがほとんどなので、どの業者と売買契約を結ぶのかは十分に検討して決めましょう。

信頼できる不動産買取業者の選び方については、以下の記事で詳しく解説しています。信頼できる業者を選ぶ参考にしてみてください。


中田 敏之

監修者

中田 敏之
不動産鑑定士/宅地建物取引士

三菱電機情報ネットワーク株式会社(現在の三菱電機インフォメーションネットワーク株式会社)でエンジニアとして勤務し、その後一般財団法人日本不動産研究所で不動産鑑定・研究の職務に従事。その後、千葉市で株式会社中田不動産鑑定を開業し、代表取締役に就任。主に首都圏を中心に不動産鑑定・研究業務に従事しています。

会社ホームページ:https://nakata-kantei.net/

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