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築20年のマンションの値下がり率はどのくらい?少しでも高く売却する溜めのコツもご紹介

2024.05.07

築20年のマンションは、売却する際にどれくらいで売れるのでしょうか。マンションの売却価格は、一般的に築20年を過ぎると値下がり率が大きくなります。そのため築20年は、マンションの売却を考えるうえでの、一つの節目の時期と言えるでしょう。

この記事では、首都圏エリアのマンションのエリア別値下がり率を紹介したうえで、高額売却のポイントを解説していきます。

築20年のマンションの売却相場と値下がり率

マンションの売却を検討する際に重要なのは、現在の市場相場と築年数による値下がり率の理解です。ここでは、首都圏のマンションの売却相場と値下がり率について見ていきましょう。

首都圏(一都三県)全体の値下がり率

■中古マンション成約状況(万円、平方メートル)

築年数 価格 面積 平方メートル単価
築0~5年 6,638 63.09 105.21
築6~9年 6,193 66.05 93.76
築10~15年 5,543 69.41 79.86
築16~20年 5,250 70.94 74.01
築21~25年 4,290 69.29 61.91

参照元:図表6 中古マンション成約状況(万円、㎡)|築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2022年)

■中古マンション値下がり率(万円、%)

築年数 価格 値下がり率(※)
築0~5年 6,638万円 0%(100%)
築6~9年 6,193万円 -6.8%(約93.2%)
築10~15年 5,543万円 -16.5%(約83.5%)
築16~20年 5,250万円 -21.0%(約79.0%)
築21~25年 4,290万円 -35.4%(約64.6%)

※値下がり率:「築0~5年」の6,638万円を基準に算出。小数点第二位以下切り捨て

首都圏の中古マンションの価格は、築20年を超えると下がり幅が大きくなっていく傾向にあります。レインズの調査によると、築21~25年のマンションは64.4%となり、築20年を超えたマンションは築16~20年時点からわずか5年で約15%も価格が落ちることがわかります。さらに、築26~30年では値下がり率が57.34%に達します。

したがって築20年までに売却できると、物件の価値を存分に活かし、より高額な売却が可能です。早期売却により、不動産の価値を最大限に保ちつつ、有利な売却が期待できるでしょう。

首都圏(一都三県)のエリア別に見る値下がり率

続いて、首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)におけるマンションの値下がり率をエリア別に見ていきましょう。

前述のとおり、一般的にマンションの価値は、築年数を重ねるほど安くなっていきます。しかし、エリアによっては築25年の価格が築20年よりも高くなるなど、かならずしも築年数の経った物件の方が安いとは限らないケースも存在します。

これは1997年度の物件の平米単価が高いことや、当時の社会情勢、市場の動向といった要素が影響して起こる現象ですが、こういったエリアごとの特徴を踏まえたうえで、売却に向けた計画を立てる必要があるでしょう。

東京都

■東京都全体(上から築25年・20年・15年)

年度(築年数) 売却価格 値下がり率
1997年度(築25年) 2,615万円 51.6%
2002年度(築20年) 2,397万円 55.7%
2007年度(築15年) 3,194万円 40.9%
2022年度 5,399万円

※値下がり率:2022年度の売却価格を基準に算出。小数点第二位以下切り捨て
※参照元:表1-② 中古マンションの基本指標[東京都](年度)

■都区部

年度 売却価格 値下がり率
1997年度(築25年) 2,659万円 54.4%
2002年度(築20年) 2,519万円 56.8%
2007年度(築15年) 3,440万円 41.0%
2022年度 5,827万円  -

※値下がり率:2022年度の売却価格を基準に算出。小数点第二位以下切り捨て
※参照元:表1-③ 中古マンションの基本指標[都区部](年度)

■多摩

年度 売却価格 値下がり率
1997年度(築25年) 2,475万円 27.2%
2002年度(築20年) 2,055万円 39.6%
2007年度(築15年) 2,334万円 31.4%
2022年度 3,401万円

※値下がり率:2022年度の売却価格を基準に算出。小数点第二位以下切り捨て
※参照元:表1-④ 中古マンションの基本指標[多摩](年度)

東京都の中古マンションの値下がり率を年度別に分析すると、エリアごとに異なる傾向が見て取れます。全体的には築15年を超えると、価格の下落が早くなります

東京都全体では、1997年度の築25年物件の平均売却価格が2,615万円、2002年度の築20年物件が2,397万円、2007年度の築15年物件が3,194万円で、値下がり率はそれぞれ51.6%、55.7%、40.9%です。

東京都内の物件の売却を考える際には、築年数だけでなく、地域の市場動向も重要な判断材料になります。

埼玉県

年度 売却価格 値下がり率
1997年度(築25年) 1,913万円 31.3%
2002年度(築20年) 1,489万円 46.5%
2007年度(築15年) 1,658万円 40.4%
2022年度 2,783万円

※値下がり率:2022年度の売却価格を基準に算出。小数点第二位以下切り捨て
※参照元:表1-⑤ 中古マンションの基本指標[埼玉県](年度)

埼玉県の中古マンションの価格変動は、築25年の物件よりも築15~20年のほうが値下がり率が大きい結果となりました。1997年の築25年物件は31.3%、2002年の築20年は46.5%、2007年の築15年は40.4%の値下がりを示しています。

千葉県

年度 売却価格 値下がり率
1997年度(築25年) 1,917万円 27.7%
2002年度(築20年) 1,490万円 43.8%
2007年度(築15年) 1,756万円 33.7%
2022年度 2,650万円

※値下がり率:2022年度の売却価格を基準に算出。小数点第二位以下切り捨て
※参照元:表1-⑥ 中古マンションの基本指標[千葉県](年度)

千葉県の中古マンションの価格変動は、築25年の物件よりも築15~20年のほうが値下がり率が大きい結果となりました。1997年の築25年物件は27.7%、2002年の築20年は43.8%、2007年の築15年は33.7%の値下がりを示しています。

このように、千葉県では築15年から20年の物件が価格を落とす傾向にあります。

神奈川県

■神奈川県全体

年度 売却価格 値下がり率
1997年度(築25年) 2,394万円 32.3%
2002年度(築20年) 1,892万円 46.5%
2007年度(築15年) 2,345万円 33.6%
2022年度 3,534万円

※値下がり率:2022年度の売却価格を基準に算出。小数点第二位以下切り捨て
※データ参照元:表1-⑦ 中古マンションの基本指標[神奈川県](年度)

■横浜・川崎

年度 売却価格 値下がり率
1997年度(築25年) 2,498万円 35.5%
2002年度(築20年) 2,018万円 47.9%
2007年度(築15年) 2,513万円 35.1%
2022年度 3,871万円

※値下がり率:2022年度の売却価格を基準に算出。小数点第二位以下切り捨て
※データ参照元:表1-⑧ 中古マンションの基本指標[横浜・川崎](年度)

■神奈川県他

年度 売却価格 値下がり率
1997年度(築25年) 2,119万円 21.1%
2002年度(築20年) 1,565万円 41.7%
2007年度(築15年) 1,834万円 31.7%
2022年度 2,686万円

※値下がり率:2022年度の売却価格を基準に算出。小数点第二位以下切り捨て
※データ参照元:表1-⑨ 中古マンションの基本指標[神奈川県他](年度)

神奈川県の中古マンションも他のエリアと同様に、築年数が進むにつれて価格が下がる傾向があります。とくに築15~20年の物件では価値の低下が顕著です。

1997年の築25年物件は平均2,394万円で、2002年の築20年は1,892万円、2007年の築15年は2,345万円です。神奈川県の場合、築20年の値下がり率が最も大きい結果となりました。

築20年のマンションを少しでも高く売却するためのポイント

ここまで築20年のマンションの売却相場と値下がり率を確認してきました。ここからは、築20年のマンションを少しでも高く売却するためのポイントとして、以下の5項目を紹介します。

  • 相場を確認する
  • 不具合箇所は正しく申告する
  • リフォームは慎重に検討する
  • 築25年を超えないようにする
  • 仲介と買取の最適な売却方法を選ぶ

それぞれ確認していきましょう。

相場を確認する

築20年のマンションを高く売却するには、相場の把握が重要です。

相場を知るうえで活用したいツールが「レインズマーケットインフォメーション」です。国土交通省の指定を受けた不動産流通機構が運営し、不動産業界内で共有される成約物件情報の一部を一般に公開しているレインズマーケットインフォメーションでは、実際の成約価格が掲載されています。

そのため、売却予定のマンションと類似する条件の物件がどの程度の価格で売買されているかをリアルタイムで把握することが可能です。

ただし、細かな住所指定はできないため、詳細な相場感をつかむには不動産会社の査定を併用し、大きな価格差がある場合はその根拠を確認しましょう

リフォームは慎重に検討する

築20年のマンションを売却する際のリフォームは慎重に判断しましょう。リフォームによって売却価格が大きく上がることは稀で、多くの場合はリフォーム費用が回収できません。また、自分でリフォームしたいと考える購入者もいるため、基本的には行わないほうが良いでしょう

痛みや汚れが目立つ場合は、リフォームではなくハウスクリーニングを選ぶのも1つの方法です。とくに水回りや床を綺麗にすると、同じ築年数の物件と差別化が図れます。ハウスクリーニングは数万円で可能で、リフォームよりも手頃な価格で、売却に向けた準備として検討する価値があります。

関連記事

    築25年を超えないようにする

    築20年はマンション売却を考える一つの節目ですが、築25年を超えると、値下がり率は更に大きくなります。首都圏のデータでは、築25年を超えると成約率と価格が大きく落ち込む傾向が見られます

    築年数の経過したマンションの売れ行きが悪い主な理由の1つは、税の優遇措置が受けられなくなることです。住宅ローン控除や登録免許税の軽減措置など、多くの税制上の利点が適用されないため、購入者にとっては大きなデメリットになります。

    購入者は費用面で不利な物件を避ける傾向があるため、築25年を超える前の売却が望ましいでしょう。

    仲介と買取の最適な売却方法を選ぶ

    築20年以上経過したマンションを売却する際は、最適な売却方法を選ぶことも大切なポイントです。

    マンションを売却する際は「仲介」と「買取」の2つの方法があります。それぞれの特徴は以下のとおりです。

    業態 詳細 特徴(メリット・デメリット)
    仲介 不動産会社が仲介として売主と買主の間に入って、
    売買契約を行う
    ・買取よりも高い価格で売却できる
    ・売却までに時間がかかる
    ・仲介手数料がかかる
    買取 不動産会社がそのまま買主となり、
    不動産を買い取ってもらう
    ・短期間で売却できる
    ・仲介手数料がかからない
    ・仲介に比べて売却価格が安くなる傾向にある

    それぞれメリット・デメリットがあるため、どのように売却したいか、目的や理想を踏まえて選択するのがおすすめです。不動産会社のなかには、仲介・買取どちらも行なっているところもあるため、適宜相談しながら進めるのも良いでしょう。

    買取についてはこちらのページでも詳しく解説していますので、気になる方はチェックしてみてください。

    値下がり率を踏まえてマンション売却を考えよう

    築20年のマンション売却には、値下がり率や相場感を理解することが重要です。築20年を超えると値下がり率が急上昇するため、売却を考えているのであれば早めの判断をおすすめします。

    東京ガスグループでは、お客さまのニーズに応えるマンション買い取りサービスを提供しています。まずは無料査定を利用し、最適な売却方法を検討してみませんか?

    マンションをすぐに売却したいという方は、こちらのページも併せてチェックしてみてください。

    松元 健太郎

    執筆者

    松元 健太郎
    宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士/ライター

    宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士・ファイナンシャルプランナー2級を保有。
    不動産会社に勤務し、退職後、不動産ライターとして独立。
    法人で不動産賃貸経営も行い、不動産の現場で得た経験・知識を活かし、ライターとして活動中。

    ホームページ:https://xn--lsv228akxb.com/

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