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マンションのリフォームと住み替えどちらが良い?それぞれのメリット・デメリットを解説

2023.09.04

長く住んで建物や設備が老朽化してきたり、子どもが巣立って夫婦2人の生活を考えるようになったり…。購入したときは満足していたマンションも、ライフスタイルや家族構成が変わることで、住まいに求めるものは変化していきます。

より良い住まいのかたちを求めて、マンションのリフォームを検討したり、場合によっては住み替えを検討したりすることもあるでしょう。しかし、リフォームをするべきなのか、いっそのこと住み替えるべきなのか、判断基準がわからず悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本記事では、リフォームと住み替え、それぞれを選択した場合のメリット・デメリットについて解説していきます。

リフォームと住み替えのメリット・デメリット

現在の住まいを改修するリフォーム、希望の物件を探す住み替え。この2つにはそれぞれのメリット・デメリットがあります。下記を参考に、自分の状況にはどちらの方が合っているかを考えてみましょう。

リフォームのメリット・デメリット

ここでは、リフォーム特有のメリット・デメリットを見ていきましょう。

<リフォームのメリット>

  • 同じ場所に住み続けられる
  • 工事期間が比較的短く済む
  • 予算を調整しやすい
  • 減税や補助金を受けられる場合がある

リフォームの第1のメリットは、住み慣れた場所に住み続けることができるという点です。住環境のなかでも大きな要素である「立地」が変わらないことは、大きいポイントでしょう。

また、リフォームの内容にもよりますが、工事期間が比較的短く済むこと、工事内容を吟味することで予算の調整も可能なこと、各種補助金が活用できることもメリットにあげられます。

リフォームの対象として特に多いのは、キッチン、バス、トイレ、洗面の水回りです。水回りのリフォームを行うだけでも、快適さが大きく向上するケースはよくあります。

<リフォームのデメリット>

  • 改装の自由度がやや低い
  • ローンを利用する場合、新築と比べて選択肢が少なく金利も高い傾向にある

一方、リフォームは、住み替えに比べると自由度がやや低いのがデメリットです。

建物の構造によっては、間取りを自由に変更できないこともあるためです。立地に不満がある場合も、リフォームでは対応ができません。あくまでも「今の住まいを改修して快適さを求める」のがリフォームなのです。

また、資金面でもデメリットがあります。リフォーム資金の調達にローンを利用することもできますが、リフォームローンは住宅ローンに比べて選択肢が少なく、金利も高い傾向にあります。

住み替えのメリット・デメリット

続いて、住み替え特有のメリット・デメリットを確認していきましょう。

<住み替えのメリット>

  • 立地、間取りなどを一新できる
  • 現在の家の売却代金を住み替えの資金に充てられる
  • 低金利の住宅ローンを利用できる
  • 新たに「住宅ローン控除」を受けられる場合がある

住み替えは新しい住居に移るので、物件種別や立地、間取りなどをすべて一新してゼロから決めることができます。たとえば、マンションから戸建てに住み替えたり、都会から田舎に移住したりすることも自由です。

住み替えにはまとまったお金が必要ですが、現在所有している家の売却代金を住み替えの資金に充てるのも一案です。低金利の住宅ローンを利用でき、一定の要件を満たせば、あらためて10年間の住宅ローン控除を受けることも可能です。

<住み替えのデメリット>

  • 住み替え完了までに時間と手間がかかる
  • 理想の家が見つかるとは限らない
  • まとまった費用がかかる
  • 現在の家の住宅ローンが残っている場合は一括返済が必要
  • 売却時に税金がかかる可能性がある

住み替えは、新たな不動産の購入と現在の家の売却を同時に進めなくてはならないため、時間と手間がかかります。さらに言えば、理想の家が見つかる保証はなく、リフォームよりもまとまったお金が必要です。

現在の家の住宅ローンが残っている場合は、売却時に一括返済しなくてはなりません。また、売却時に譲渡所得が発生する場合は、譲渡所得税もかかる可能性があります。住み替えを行う場合は、綿密な資金計画を立てる必要があるでしょう。

リフォームと住み替え、どちらを選択すればよい?

リフォームと住み替えの違いについて理解したところで、それぞれどのような場合に選択すべきなのか、いくつか例を紹介します。

リフォームの方が良い場合

リフォームが向いているケースは以下の通りです。

  • 局所的なリフォームで不満や不都合が解消される
  • 費用を抑えたい
  • 現在の住まいに満足しており、環境を大きく変えたくない

「キッチンやバス、トイレなどの水回りだけを新しくしたい」「バリアフリー化したい」など、不安や不便に感じているのが局所的であれば、リフォームを選択すると住み替えより少ない費用で解決できるでしょう。

また、立地や広さ、物件種別などの条件に満足しており、環境を大きく変えたくない場合もリフォームが向いています。

住み替えの方が良い場合

住み替えが向いているケースは以下の通りです。

  • マンションから戸建てに住み替えたい
  • 立地条件に満足しておらず、不便さを感じる
  • 田舎への移住など、現在とは別の地域で暮らしたい

住み替えは、物件種別や立地、間取りなどを一新できるのが魅力です。立地条件の変更や、田舎への移住など、住環境を大きく変えたい場合は住み替えが良いでしょう。

自分に合った方法を選ぶときのポイント

リフォームと住み替えのどちらを選択するべきかは、それぞれの希望や状況に応じて異なります。ここでは、選択するためのポイントを紹介します。

1.目的を明確にする

リフォームと住み替えのどちらを選択するか悩んでいる場合は、「目的」を明確にすることから始めましょう。具体例として、以下のようなものがあげられます。

  • 将来のことを考えてバリアフリーなどの設備や機能を整えたい
  • 自分好みのテイストの家に変えたい
  • 理想のライフスタイルを実現するために場所や環境を含めて見直したい
  • 夫婦2人暮らしにちょうどよい広さ・間取りの家に住みたい
  • 高齢の両親と同居するために住環境を整えたい

これらの目的が明確になれば、リフォームと住み替えのどちらを選択すべきなのかが判断しやすくなります。複数の目的がある場合は、優先順位をつけて絶対に達成したい目的が達成できるのはどちらの選択肢なのかで考えましょう。

2.資金計画を立てる

より良い住まいを手に入れるうえで、資金は最も大事な要素です。目的からリフォームか住み替えかのイメージができてきたら、具体的な資金計画を立てましょう。
まずは以下の項目をチェックして、現状を把握します。

<共通>
・用意できる自己資金の額
・今後のライフイベント(定年退職、子どもの結婚など)

<リフォームの場合>
・リフォームが必要な場所と、その想定費用

<住み替えの場合>
・現在の家の売却価格(売却する場合)
・新居購入のための借入希望額と返済期間(ローンを利用する場合)

今後のライフイベントにかかる費用、当面の生活費や将来のための貯蓄を踏まえて、リフォームや住み替えに使える自己資金の額を確認しましょう。現在の家の売却価格は、不動産会社や不動産鑑定士に査定を依頼すると把握できます。

上記の目的と自分の状況をもとに将来のライフプランを考え、「いつ、どれくらい資金を使うか」を検討しましょう。

ライフプラン表の作り方は以下の記事で詳しく解説しています。

リフォームと住み替えは、目的や状況を踏まえて選択しよう

リフォームと住み替えはそれぞれメリット・デメリットがあり、どちらが適しているかは、目的や状況によって変わります。

まずは、将来の生活で重要視する内容や価値観、資産状況などを整理することが大切です。これにより、自分や家族にとって最善の選択をするための基準を明確にすることができます。これにより、自分や家族にとって最善の選択をするための基準を明確にすることができます。

とはいえ、リフォームや住み替えは人生で何度も経験することではありません。不動産取引やお金に関する知識も必要であるため、リフォームと住み替えのどちらが向いているか判断するのは難しいかもしれません。

迷ったときは専門家に相談することをおすすめします。

中田敏之

監修者

中田敏之
不動産鑑定士/宅地建物取引士

三菱電機情報ネットワーク株式会社(現在の三菱電機インフォメーションネットワーク株式会社)でエンジニアとして勤務し、その後一般財団法人日本不動産研究所で不動産鑑定・研究の職務に従事。その後、千葉市で株式会社中田不動産鑑定を開業し、代表取締役に就任。主に首都圏を中心に不動産鑑定・研究業務に従事しています。

会社ホームページ:https://nakata-kantei.net/

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