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還暦となる60歳が、「高齢者」と呼ばれる時代は、もはや過去のものです。「生まれた歴に還る」という言葉の通り、還暦は終わりではなく、新たなチャレンジのためのライフステージなのかもしれません。
シリーズ「フェーズ60の選択」は、インタビューを通じて、それぞれの方が「60代でどんな選択をしたのか」にスポットライトを当てます。是非、ご自身のセカンドライフでの「選択」に役立ててください。
今回は、「働く」をテーマとして、派遣会社である(株)高齢社に登録しインフラ企業で工事施工管理として働き続けられているアサヌマさんを紹介します。
働くということの位置づけ
インタビュアー:今、どのような働き方をしていますか?
アサヌマさん: 週4の時短勤務をしています。フルタイムでないので、体重は増えましたが体は軽いです(笑)
インタビュアー:それはよいですね(笑)満足度はいかがですか?
アサヌマさん:業務内容は経験を積まないとできないものであるため、役に立てられていると感じています。もしかしたら小うるさくなってしまっているかもしれませんが、仕事には相当こだわりを持ってやっています。「お客さまに出すもの」にこだわりたい。若い頃、尊敬する先輩に、作業前よりもきれいにして帰れと言われてそれが今でも自分の芯になっています。
インタビュアー:いつまで仕事をしていたいと思いますか?
アサヌマさん:役に立てているという実感があるうちは働きたい。暇は嫌いです。
やはり喜ばれるのは本当にうれしい。60を過ぎてからやってあげたいという気持ちが増えた。若い人に質問をされると、うれしくなっちゃって頑張って丁寧に説明する。おなかすいた人がいるとお菓子をあげたくなっちゃう。
インタビュアー:働くのは楽しいですか?
アサヌマさん:楽しいですよね。
年を取ったら外に出て生きがいを見つけることが必要になる。
生きがいを楽しむためにはお金もかかるので働く必要がある。働くことで余裕が生まれ、余裕があるから遊ぶことができる、だから元気になる。中にこもってしゅんとしているとよくない。
大切なのは遊び
インタビュアー:遊び、といいますとどんなことでしょうか。
アサヌマさん:数えきれないほどある。車、ソフトボール、浮き球、ゴルフ、テニス、妻との温泉や美味しいものの食べ歩き・・・。趣味が多すぎて時間がいくらあっても足らない。妻に土日のどちらかは空けるように怒られてしまいます。仲間に誘われてどんどん趣味が増えてしまった。
いつも次あれやろうこれやろうとばかり考えちゃっています。
インタビュアー:浮き球というスポーツは初めて聞きました。
アサヌマさん:作家さんが、漁師が木のバットで浮き球を飛ばしていたのを見て始めたマイナースポーツ。ソフトボールの仲間に誘われて始めたらはまってしまって、リーグ戦などで優勝もしていますよ!
インタビュアー:かなりフットワークが軽い印象ですが、原動力は何なのでしょうか。
アサヌマさん:とにかく楽しいという気持ちだと思う。スポーツは楽しいが、何より人付き合いが楽しくてしょうがないのだと思う。
会社の外で趣味を拡げると、どんどん仲間が繁殖していく。視野も広がる。スポーツを通して得られた仲間には弁護士、裁判官、カメラマン、落語家などがいて、自分と違う世界を見られる。会社内で終わるなんてもったいないと思う。
インタビュアー:そういった交流を拡げる心がけは現役世代のころからやっていらしたのですか?
アサヌマさん:現役世代からだが、若い頃はそんなに考えていなかった。40代の時にオヤジのソフトボール団体に参加して、楽しさに気づいた。
会社の中にはいい人が多い。ただ、そうだったとしても会社の中だけでは非常識になってしまう。
仲間は、かしこまらずにいろんなことを教えてくれて、困ったときには助けてくれる。
そんな思いがあるから、今でも職場にいる若い人をどんどん浮き球などに連れていくようにしている。
現役の時期に大事なこと
インタビュアー:現役世代では、社外での活動を十分にできていない人も多いと思いますが、定年後の時間ができたときにそういった活動を始めても間に合うものでしょうか。
アサヌマさん:絶対に定年前からやっておいたほうがいいと思う。まだ頭が柔らかいうちに外を知っておくのは重要。
インタビュアー:アサヌマさんにとって遊びの引退はいつですか?
アサヌマ:先のことは考えていない。動ける間は続けたい。周りを見ても、のびのび遊んでいる人は本当に元気です。
大事なのは遊ぶことです。遊びは人生ですから!
インタビューまとめ
遊びにこだわりを持つアサヌマさんの、遊びで得られた経験を聞くと、とにかく自分自身も社外に出て趣味を拡げないと、と強く思いました。アサヌマさんほどの社交性を持っている人は多くないかもしれませんが、少しでも近づくだけで「楽しい未来が待っている」と信じさせてくださるような、パワフルな笑顔の持ち主でした。
アサヌマさんが派遣スタッフとして登録されている高齢社は、派遣の以下の記事でも紹介していますので、是非閲覧をしてみてください。そのほかの働かれている方のご紹介もしています。
インタビュー協力:高齢社