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健康寿命を延ばすには?元気に充実したセカンドライフを送るポイント【医師解説】

2023.06.20

一人ひとりがゆとりを持って自立しながらセカンドライフを楽しむためには、健康寿命を延ばしていくことが大切です。もともと日本の健康寿命は世界で一番長いとされていますが、さらに延ばすにはどのような対策をすればよいのでしょうか。

今回は、健康寿命の概要と健康寿命を延ばすために大切なことについて、現役医師の成田亜希子先生に解説いただきます。

健康寿命とは

健康寿命とは
健康寿命とは、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」のことです。介護や入院を必要としない健康寿命を延ばすことで、充実したセカンドライフを可能にします。

以下で、日本が抱える健康寿命の課題と健康寿命を延ばす意味について詳しく見てみましょう。

日本の健康寿命の課題

WHO(世界保健機関)が発表した世界の健康寿命(2019)では、日本は平均寿命84.3歳で世界第一位、健康寿命も74.1歳で世界第一位となっています。一方で、平均寿命と健康寿命には10.2年と大きな差があり、世界と比較して健康上の問題で介護などが必要な生活を送る期間が長い傾向にあるのが特徴です。

介護が必要になる原因は認知症(18.1%)が最も多く、次いで脳卒中(15.0%)、高齢による衰弱(13.3%)、骨折・転倒(13.0%)が続きます。これらの病気や怪我を予防するために、若い頃から正しい対策をしていきましょう。

健康寿命を延ばす意味とは?

高齢化が進む日本では、健康寿命をどのように延ばし、平均寿命との差を縮めるかが大きな課題となっています。健康寿命が延びることで充実したセカンドライフを可能にするほか、医療費や介護給付費などの社会保障の負担を減らすことにもつながります。個人の充実だけでなく、持続可能な社会保障制度に貢献することにもなるのです。

健康寿命を延ばすために大切なこと

健康寿命を延ばすために大切なこと
健康寿命を延ばして平均寿命との差を縮めるには、どのようなことに注意すればよいでしょうか。詳しく見てみましょう。

食事

健康寿命を大きく損なってしまう脳卒中は高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満などの生活習慣病によって引き起こされる動脈硬化が主な原因となります。これらの生活習慣病は、カロリーが高い食事や糖分、塩分、脂質が多い食事が発症の引き金の一つです。生活習慣病を予防するためには、適正カロリーを守って栄養バランスが整った食事を心がけることが大切です。

また、日本人の死因の最多を占めるがんも食事の乱れが発症の要因の一つになるとされています。カロリーや栄養バランスに注意するだけでなく、野菜や果物も積極的に摂るようにしましょう。

生活習慣

健康寿命を延ばすには、喫煙や過度な飲酒、睡眠不足などの乱れた生活習慣を改善することも大切です。乱れた生活習慣はさまざまな病気の原因となり、とくに喫煙を長く続けると肺の組織が少しずつ破壊されていく「慢性閉塞性肺疾患(COPD)」と呼ばれる病気を引き起こします。

慢性閉塞性肺疾患は、活動性の低下や肺炎などの呼吸器疾患にかかるリスクを高め、寝たきりの原因になることもあるため注意が必要です。喫煙習慣がある方は禁煙外来などを利用して禁煙を目指しましょう。

また、慢性的な睡眠不足は心筋梗塞など命に関わる病気の原因になることがわかっています。さらに日中の眠気や集中力が失われることで精神機能が低下し、認知症の発症リスクが高まると考えられています。必要な睡眠時間は個人差がありますが、健康寿命を延ばすには日中に眠気を感じない程度の十分な睡眠を確保することが大切です。

運動

適度な運動習慣はさまざまな生活習慣病の予防となり、健康寿命を延ばすことにつながります。また、私たちの身体機能は加齢と共に衰えていくものです。筋力の低下や疲れやすさなどが目立つようになると、体を動かすことが億劫になり、さらに身体機能が低下していく悪循環に陥ることも少なくありません。その結果、運動能力が著しく低下して自力での歩行が困難になったり、転倒による怪我で寝たきりになったりすることもあります。

年齢を重ねてからも身体機能をキープするには、運動習慣を身につけることが大切です。具体的には、ウォーキングやラジオ体操など息が少し弾む程度の運動を週2回30分以上行うことが推奨されています。無理のない範囲で怪我に注意して行いましょう。

ストレスをためない

ストレスは、生活習慣病をはじめとしたさまざまな病気の発症リスクを高めることがわかっています。健康寿命を延ばすためには、ストレスをできるかぎり溜めない生活を心がけることが大切です。

一方で、適度なストレスは脳の神経細胞を活性化させ、記憶力の向上効果があることも近年の研究でわかっています。慢性的にストレスがかかる状態は健康を害する可能性がありますが、完全にストレスがない生活はかえって認知症などのリスクを高めるケースもあります。

ストレスを完全に避けることは社会生活を送るうえでは困難です。適度なストレスを受け入れながら、趣味の時間を増やすなど自身に適したストレス解消方法を身につけましょう。

生活習慣病を予防・治療する

生活習慣病は介護が必要となるさまざまな病気の発症リスクを高めます。健康寿命を延ばすには上でも述べたように、食事、運動、生活習慣などを見直して生活習慣病を予防することが大切です。

一方で、生活習慣病はどんなに規則正しい生活を心がけていても、遺伝などの影響で発症してしまうことがあります。生活習慣病は自覚症状が少ないため、定期的に健康診断や人間ドックなどを受けて健康状態をチェックしなければ早期発見はできません。また、生活習慣病と診断された場合は、症状がないからと軽く考えず適切な治療を継続していく必要があります。

現役医師おすすめの健康維持法

現役医師おすすめの健康維持法
最後に、健康寿命を延ばすのにおすすめの健康維持法をご紹介します。無理のない範囲で日頃の生活に取り入れてください。

口のなかの健康にも気を付けよう

口のなかの健康状態が全身に影響を及ぼすことが多くの研究から明らかになっています。とくに、歯と歯ぐきの隙間に侵入した細菌によって歯ぐきに炎症が生じる歯周病は、悪化すると細菌が血液を通って全身に回ります。その結果、糖尿病を悪化させたり、心筋梗塞の発症リスクを高めたりすることがわかっています。

また、多くの歯を失うと咀嚼力が低下して食事を楽しめないだけでなく、咀嚼数が減ることで筋力が低下して嚥下機能が悪くなることも少なくありません。口のなかのケアは日頃から丁寧に行い、半年に一度は歯科医院でクリーニングなどの口腔ケアを受けるようにしましょう。

日光を浴びよう

健康を維持するには日光に当たることも大切です。日光に当たると、体の中でカルシウムの吸収をサポートするビタミンDがつくられるようになります。とくに女性は閉経後に骨が脆くなる骨粗しょう症を発症しやすく、些細な転倒で骨折して寝たきりになってしまうケースが多々あります。骨粗しょう症を予防するためにも、1日に15~30分は日光に当たるようにしましょう。

また、起床時に日光を浴びると体内時計がリセットされて目覚めをすっきりさせることができます。朝の目覚めの良さは日中の活動性にも影響するため、朝起きたらカーテンを開けて日光を浴びましょう。

健康寿命を延ばして充実した生活を

健康寿命を延ばして充実した生活を
健康寿命を延ばして平均寿命との差を縮めることは、一人ひとりが充実したセカンドライフを長く楽しめるだけでなく、社会保障制度を持続可能とする効果もあります。

健康寿命を延ばすには、認知症や脳卒中など介護が必要となる病気を予防したり、進行を抑えたりすることが大切です。そのためには、食事や運動などの生活習慣を整え、定期的に健康診断を受けて自身の健康状態を知る必要があります。

より豊かなセカンドライフを目指して、今から健康寿命を延ばすための対策をしていきましょう。


成田 亜希子

執筆者

成田 亜希子
医師

2011年医師免許取得。一般内科医として幅広い疾患の診療を行ってきた。自身は二児の母。育児中は医療行政に関わり、国立保健医療科学院や公益財団法人結核予防会の結核研究所で感染症対策などを含めた公衆衛生分野の研鑽に励んだ。

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