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介護費用はどのくらい自分で準備すればよい?在宅介護と施設介護の違いとは?

2024.02.06


自分自身ややご家族に将来、介護が必要になったとき、費用がどのくらいかかるのか心配している方は多いかもしれません。定年退職前の世代ですと、現実に親の介護問題に直面している方も多いでしょう。公的年金だけでは老後の生活費が不足するといわれている中、介護にもお金がかかるなら、どのくらいの金額を備えたら良いのか不安に感じるのも当然です。

そこで、介護にどのくらいの費用がかかるのか、併せて介護のための費用を準備する方法をご紹介します。突然ご自身やご家族に介護が必要になっても慌てないように、今から少しずつ準備をしておきましょう。

介護費用はどのくらいかかる?


日本には介護保険制度があり、要介護認定をされると原則として1割の自己負担で介護サービスを受けられます。要介護度の高さによって上限の時間に制限はありますが、本人の合計所得が一定未満であれば1割の自己負担で介護サービスを受けられます。現役並みの所得がある場合は、自己負担額が2割、もしくは3割です。介護保険制度のおかげで、介護が必要になっても少ない自己負担金額で介護サービスを受けられることを知っておくと良いでしょう。

しかし、介護が必要な状態が長期間にわたると、やはり介護費用はかかります。介護費用には、初期費用と毎月かかる費用の2つがあります。それぞれの費用の相場をご紹介します。

初期費用としてかかるもの

介護が始まったときに初期費用として必要なのは、住宅改修の費用や福祉用具の購入費用などです。
公益財団法人 生命保険文化センターによる「2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査」では、介護の初期費用としてかかった金額は平均74万円となっています。要介護度が高く、より介護が必要な状態にある方のほうが介護の初期費用は多くかかる傾向にあります。最も介護が必要な状態である「要介護5」の方の初期費用は、平均107万円です。

毎月かかるもの

介護に関して毎月かかる費用としては、次のようなものがあります。
・福祉用具のレンタル代
・介護施設利用料
・在宅介護サービス利用料

先ほど挙げた「2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査」では、毎月かかる介護費用は平均8.3万円となっています。15万円以上支払っている方が16.3%、1万円~2万5,000円の方が15.3%となっており、介護費用の負担額は個人差が大きいことがわかります。

介護にかかる費用の合計

それでは、将来の介護への備えとして、どのくらいの金額を準備しておくと良いのでしょうか。介護にかかる費用の合計は「初期費用+毎月かかる費用」で算出できます。介護が必要な期間は「平均寿命-健康寿命」で求められます。健康寿命とは、健康上の問題がなく日常生活を送れる期間のことです。

「令和4年簡易生命表の概況」によると、2022年の日本における平均寿命は、男性が81.05歳、女性が87.09歳となっています。2019年の調査によると、健康寿命は男性が72.68歳、女性が75.38歳です。単純計算をすると、介護が必要な期間は以下の通りです。
男性:81.05(歳)-72.68(歳)=8.37(年)
女性:87.09(歳)-75.38(歳)=11.71(年)

介護のために準備しておきたい金額は、男女別に次のようになります。
男性:74万円(初期費用)+8.3万円×8.37年×12カ月=約908万円
女性:74万円(初期費用)+8.3万円×11.71年×12カ月=約1,240万円
このように、介護費用や期間の平均から算出すると、介護にかかる費用は男性が約908万円、女性が約1,240万円となります。

在宅介護と施設介護で費用が違う!それぞれの平均費用とは?

介護費用は在宅介護か施設介護かによっても、負担額が大きく異なります。在宅介護とは、家族や介護サービスを利用しながら自宅で介護をすることです。一方、施設介護とは、介護施設に入所して介護を受けながら生活することを指します。それぞれの介護にかかる費用の平均額をご紹介します。

在宅介護にかかる費用

在宅介護では、月々にかかる費用は平均4.8万円となっています。在宅介護では、デイサービスや訪問介護、福祉用具のレンタル費用がかかります。介護保険サービスを利用していない時間帯は家族が介護を担うことが多いため、介護費用は抑えられる傾向です。
毎月支払っている金額は1万円~2万5,000円という方が22.3%と、最も多くなっています。

施設介護にかかる費用

一方、施設介護では、月々にかかる費用は平均12.2万円です。施設介護では、入所した施設が民間施設なのか、公的施設なのかによって、費用の負担額が大きく異なります。一般的に公的施設は費用が安く、民間施設は高い傾向にあります。
毎月15万円以上支払っているという方が30.7%いるので、在宅介護と比較すると介護費用は高くなるといえるでしょう。

在宅介護を希望すれば費用は抑えられる?介護の場所を選ぶポイントとは?

介護費用は施設介護よりも在宅介護のほうが安く抑えられる傾向にあります。このため、在宅介護を選べば、介護のための費用を準備しなくても良いと考える方がいるかもしれません。しかし、お身体の状態やご家族の状況によっては、在宅介護ができないこともあります。

一般的に要介護3以上になると、身の回りのことすべてに介護が必要な状態です。身体能力だけでなく、認知症の進行によって自立した生活が送れないこともあるでしょう。常時介護が必要な状態になると、介護サービスを利用していても自宅での一人暮らしはできません。

また、要介護3以上になると、特別養護老人ホームに入所できるようになります。特別養護老人ホームは、公的施設なのでリーズナブルな料金で手厚い介護サービスを受けられるのが魅力です。しかし、人気が高いため、常に満床状態で入所できるまでに数カ月かかることもあります。空きが出るまでは料金が高めの民間施設に入居する可能性もあるため、施設介護の利用を見据えて資金を準備しておくことをおすすめします。

自分や配偶者の介護費用を準備するために!将来を想定して定年退職前に検討したいこと


介護は期間が長いこともあり、介護費用は高額になる可能性があります。また、状況によっては費用の高い施設介護を選択しなければならないので、介護の費用を子どもや兄弟姉妹に負担してもらう必要が出てくるかもしれません。自分たちの介護のことで子どもに迷惑を掛けたくないという方も多いのではないでしょうか。そこで、将来的に必要になるかもしれないご自身やご家族の介護費用捻出のために、定年退職前から検討したいことをご紹介します。

民間の介護保険に加入する

民間の保険会社では、介護の費用を準備するための「介護保険」を販売しています。将来必要になるかもしれない介護費用を準備するために、介護保険は役立つかもしれません。
介護保険は会社やプランによって保障内容はさまざまです。例えば、一定以上の要介護状態になったときに一時金をもらえたり、年金のように毎月お金がもらえたりするものがあります。また、ご自身だけでなく両親の介護も保障になっている商品も登場しています。
若い年齢から加入すると比較的安い掛け金で介護に備えることができるので、今からでも検討してみてはいかがでしょうか。

マイホームを活用する

現在マイホームに住んでいる方は、自宅を売却・賃貸に出すことで介護費用を得られる可能性があります。そのほか、自宅のダウンサイジングや、介護付きの高齢者向け住宅に住み替えて、空き家になった自宅を売却・賃貸と活用すれば、将来的な介護が必要になったときも安心です。
今後自宅を活用する可能性がある場合、一度自宅の価値を査定してみるのも良いでしょう。実際にどのくらいの金額で売却できるのかを知ることで、老後の資金や介護のための費用について、より具体的に考えることができるはずです。

介護が必要になっても安心して暮らせるために準備したいこと

日本には介護保険制度があるため、少ない自己負担額で介護サービスを受けることができます。しかし、介護の費用がまったくかからないわけではなく、介護が必要な期間が長期化すればするほど、負担は増えるでしょう。また、従来1割の自己負担で受けられた介護サービスですが、2015年、2018年と段階的に自己負担金額が増えていきました。現在は一定の所得がある方は、自己負担割合が2割、もしくは3割になっています。高齢化が進み社会保障費が増えるなかで、今後も介護サービスの自己負担額が増える可能性もあります。

もちろん、最も大切なのはしっかり健康管理をして、介護が必要ない老後生活を送ることです。しかし、何らかのきっかけで介護が必要になったときに困らないように、介護費用を準備することも大切でしょう。民間の介護保険やマイホームの活用などによって、介護費用をまかなうことができます。将来ご自身やご家族が介護の必要な状態になったときに備えて、今から検討してみてはいかがでしょうか。

藤川 ゆきえ

執筆者

藤川 ゆきえ
2級ファイナンシャル・プランニング技能士/相続診断士

相続・終活を専門に執筆するライター。実家の相続や遺品整理を経験したことにより、若いうちに終活を始める必要性を実感。お金や制度に関する情報を、わかりやすく伝えることをモットーに活動中。

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