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マンション売却を考えているものの、どの不動産会社に依頼すべきか、どういったポイントを重視すればよいのか悩んでしまうものです。不動産会社選びは、マンション売却の時間や労力、成否にも影響するため、自分に合うところに依頼できるようにしましょう。
ここでは、マンション売却の際に利用する不動産会社の種類について解説したうえで、選ぶ際のポイントや注意点などを紹介していきます。
マンション売却の際に利用する不動産会社
マンション売却の際に利用する不動産会社は、以下の3つに大別することができます。
- 仲介業者
- 買取業者
- 任意売却業者
マンションの売却方法には「仲介」と「買取」の2種類があります。このうち「仲介」を扱うのが仲介業者、「買取」を扱うのが買取業者です。任意売却事業者は、売却してもローンの残債を返済できない際に行う「任意売却」を扱う不動産会社を指します。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
仲介業者
仲介業者は、マンションの売却方法のうち「仲介」を選ぶ際に利用する不動産会社です。売主と買主の間に立ち、販売活動や手続きを行なってくれます。
仲介は使用者である買主にマンションを売却するため、売却価格が高くなりやすいメリットがありますが、買取と比べて時間や手間がかかり、売れ残りのリスクもある点がデメリットです。
また、仲介業者は買主のあっせんや、取引の監査という役割も担っています。法的手続きの支援や、さまざまなリスクから売主を保護するアドバイスも行なってくれるため、特殊な事情がない限り、一般的には仲介業者を利用される方が多いでしょう。
買取業者
買取業者は、マンションの売却方法のうち「買取」を選ぶ際に利用する不動産会社です。仲介とは異なり、不動産会社が直接の買主となる点が特徴です。
買取のメリットは手間がかからず、迅速な売却が可能である点です。急いで現金が必要な場合や、販売活動に手間を割けない場合などは、買取が有力な選択になるでしょう。
一方、デメリットとしては売却価格が仲介を利用した場合の7~8割程度になってしまう点が挙げられます。売却価格が安くなるのは、売却後の物件を買取業者が改修・修繕し、再販するためのコストが考慮されるためです。
なお、買取業者は、買取を専門にする会社もありますが、仲介と買取の両方に対応している会社もあります。ニーズに合わせて業者を選ぶことが重要です。
任意売却業者
売却してもローン残債が返済できない場合、任意売却業者の利用が適切です。任意売却は、金融機関の同意を得て、ローン残債が残る不動産を売却する方法です。
任意売却を選択する理由は、住宅ローンの返済が不可能な状況で、ブラックリストに載るリスクを避けるためです。ブラックリストに登録されると、新たなローン契約が難しくなるほか、クレジットカードが作れなくなるなど、信用に基づくさまざまな手続きが制限されます。
任意売却業者は、債権者との交渉も行い、専門的なサポートを提供します。住宅ローン残債が売却価格を上回っているオーバーローン状態で売却する際には、任意売却業者に相談するといいでしょう。
マンション売却でどこに頼むかを選ぶポイント
マンション売却は高額な取引であり、多くの時間と労力を要します。満足のいく売却をするためには、信頼できる不動産会社を選ぶことが重要です。
この章では、マンション売却を成功に導くために、業者選びの5つのポイントをご紹介します。
該当領域の実績が豊富
不動産会社は、「都内のマンションの仲介が得意」「地方の戸建ての買取が得意」など、各社ごとに得意とする領域が異なります。売却を検討している物件が該当する領域において、豊富な実績をもつ業者を選びましょう。
また、マンション売却なら、マンション売却の実績が豊富な会社を選ぶことで、適切な価格での成約が期待できるでしょう。不動産会社の実績は、一般的に業者のホームページから確認することができます。
担当者の対応がよい
担当者の対応が良い不動産会社ならば、スムーズな売却が期待できるでしょう。
評判のよい不動産会社でも、担当者によって対応の質は異なります。マンション売却は査定から始まり、長期間にわたってやりとりを行うケースが多いため、担当者とストレスなくやり取りできるかどうかは重要な観点です。
よい担当者の判断基準は人によって異なりますが、迅速なレスポンス、専門知識の高さ、誠実な対応などが考えられます。
マンション売却は大きな決断であり、信頼できる担当者との良好なコミュニケーションはスムーズな取引につながります。査定額だけでなく、信頼性や人柄、不動産に関する知識を有しているかも考慮することが賢明です。
売却物件情報をインターネットに見やすく提供している
現代の不動産市場では、多くの購入希望者がインターネットを利用して物件を探しています。そのため、仲介で一般の購入希望者を募るのであれば、インターネット上で物件情報を魅力的に、かつ詳細に提供している不動産会社を選ぶことが重要です。
良質な広告を出している会社は、写真を豊富に掲載し、動画撮影や360°ビューイングを用いて、物件の魅力を伝えています。実際にポータルサイトで不動産会社を検索し、どのような広告を掲載しているかを見ることで、その会社の広告への活用状況が測れるでしょう。
購入希望者にとって情報が豊富であることは、検討しやすさにつながり、結果的に売却の確率を高めます。インターネットでの情報提供能力が高い不動産会社がどうかも、依頼を考える際のポイントになります。
マンション売却の不動産会社を選ぶ際の注意点
ここでは、マンション売却の際に、不動産会社選びに失敗しないためのポイントを4点紹介します。
仲介媒介契約の場合は一般媒介か専任媒介かを決める
仲介でマンションの売却をする場合は、仲介業者と媒介契約を結びますが、このときの選択肢として「一般媒介」と「専任媒介」の2種類があります。一般媒介では複数の不動産会社に仲介を依頼できますが、専任媒介では1社のみにしか依頼できません。
専任媒介契約を選択する利点としては、不動産会社が広告費や人的リソースを集中させ、売却活動に力を入れることが挙げられます。一方、複数の不動産会社に広く売却活動をしてもらいたい場合は、一般媒介契約が適しています。
売却の目的やニーズと照らし合わせて、最適な媒介契約の形態を選ぶことが重要です。
査定段階では必ず複数の業者に依頼する
マンション売却時には、複数の不動産会社へ査定を依頼することが重要です。査定額は会社によって異なるため、複数からの見積もりを比較することで、適正価格での売却が見込めます。最低でも2〜3社に査定依頼することをおすすめします。
査定依頼は、大手不動産会社だけではなく、地元密着型の地場不動産会社にも行うことが望ましいです。地場の業者は地元市場を深く理解しており、特有のニーズも考慮した査定が期待できます。
マンションを売却する際には、査定を依頼することが重要です。なぜなら、マンションの売却価格は周辺の競合状況によって変動するからです。機会損失を防ぐためにも、マンション売却を検討した時点で、すぐに査定依頼を出すことがおすすめ。
査定金額を信用しすぎない
マンション売却時、提示される査定金額には慎重に判断しましょう。
不動産会社のなかには、契約を獲得する目的で、相場とはかけ離れた高い金額を提示するケースがあります。高すぎる査定額に惹かれて契約し、その価格のまま売り出してしまうと、売れ残りや値下げのリスクを抱えることになります。
良し悪しを見極めるための対策としては、簡易査定だけでなく訪問査定を依頼し、複数の業者から査定を受け、それぞれの査定額の根拠を詳しく確認することです。根拠のある査定を提供する業者であれば、算出した価格で売却できる可能性が高く、査定が高額な場合であっても信頼できるでしょう。
一方、根拠が曖昧で「高値でお買い求めできます」といった抽象的な説明をする業者には警戒が必要です。査定金額の根拠をしっかりと確認し、信頼できる不動産会社を選択することが、マンション売却の成功につながります。
会社の規模は関係がない
不動産会社を選ぶ際、会社の規模にこだわる必要はありません。大切なのは、信頼でき、良好な関係を築ける担当者を見つけることです。
大手不動産会社のメリットは、ブランドによる信頼性や安心感、無料サービスの充実にあります。一方の中小企業は、地元市場への精通していたり、既に見込み客を抱えていたりする部分が、大企業にはない強みと言えるでしょう。
不動産会社選びでは、大手も中小も含めた複数の会社から情報を集め、直接コミュニケーションを取り、信頼できるパートナーを選択することが重要です。
最適な依頼先を選んでマンション売却をしよう
マンション売却における不動産会社選びは、ポイントをおさえて慎重に行いましょう。まずは複数社から査定を取り、査定金額の根拠がしっかりしているかを確認することが大切です。売買実績が豊富で、対応のよい担当者がいる会社であれば、規模に関係なく選択肢に入るでしょう。
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