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ちょうどよい頻度だから働き続けられる(プラント夜勤)【シニア働く人座談会】

2023.11.20

還暦となる60歳が、「高齢者」と呼ばれる時代は、もはや過去のものです。「生まれた歴に還る」という言葉の通り、還暦は終わりではなく、新たなチャレンジのためのライフステージなのかもしれません。

シリーズ「フェーズ60の選択」は、インタビューを通じて、それぞれの方が「60代でどんな選択をしたのか」にスポットライトを当てます。是非、ご自身のセカンドライフでの「選択」に役立ててください。

今回は、「働く」をテーマとして、定年後に派遣会社である㈱高齢社に登録し、プラント施設において宿直業務で働かれているサカクラさん(76歳)、ハタさん(75歳)、ウツギさん(70歳)、スズキさん(66歳)に座談会を行っていただきました。

夜勤ってどんな仕事?

インタビュアー:皆さんは、勤務先のプラント施設で、夜間の保守管理をされていると伺いました。夜勤というと、体力面でとてもハードなイメージがあります。皆さん、どのようにお仕事をされているのでしょうか。

サカクラさん:この4人で8日でのローテーションが組まれているため、大体週に2日仕事し、残りの日を好きなことをして仕事をしています。
仕事がないのもいいのだけど、どうしても晩酌しちゃう。そこを、2日仕事があることでいい休肝日になってます(笑)

ハタさん:実は、私もそう。
かなりお酒が好きでいい休肝日になってますね。毎日飲んじゃうから。会社に行くのも、いい感じで緊張を得られている。夜勤といっても宿直だから休むこともできますし。

ウツギさん:仕事を持って出かけるのは、切り替えを作るうえでも重要。
あと、この仕事のペースが良かったなと思うのは、旅行に行けること。山登りが趣味で、100名山も制覇したくらい。
旅行に行くとなると、9日は空けたいところだが、今のローテーションであれば4人で融通しあえばそれが可能。

インタビュアー:4人で8日ローテーションというのは最初からそうだったのですか?

サカクラさん:最初は3人でした。でも3人は本当に大変。誰か一人が休むと2人で回さないといけないですし、すぐに順番が回ってくる。

インタビュアー:なぜ4人に変えられたのでしょうか。

サカクラさん:派遣会社に相談したら、派遣会社がプラント施設側と掛け合って、更にもう一人補充してくれた。
1人当たりの収入としては減るけど、今のサイクルはちょうどいいです。今ぐらいがちょうどいい。

ウツギさん:長く働くには、ちょうどよく続けられるかどうかですね。

働くことと楽しみの両立

インタビュアー:皆さんが定年後も働かれている理由を教えてください。

サカクラさん:やはりお金。旅行もできるし、孫にもお小遣いを上げられる。でも働くことで健康にもつながっている。
リズムがちょうどいいのでしょう。

ハタさん:年を取ると、ゴルフなどの頻度も減る。お金がかからなくなったのもあり、収入の大きさよりも無理なく続け、健康を保つことも重要になってくる。

インタビュアー:確かに週2回勤務であれば、趣味に使える時間も多そうですが、例えば、どのようなことをされていますか?

スズキさん:若いころ大工やっていたこともあり、流しの交換くらいはできる。
なので、家の大改装などをやっていた。そのほかは園芸を少々やっています。去年は黒いスイカを上手に作れました。
今年は玉ねぎを植えています。

ハタさん:私は、詩吟をやっています。お酒を飲んでいた時に声が良いとおだてられて始めてしまった。
かなり熱心に練習していて、散歩や筋トレで腹筋なども鍛えている。

インタビュアー:自由な時間が使えるのは、ローテーションが組まれている勤務形態ならではですね。
夜勤であることのメリットなどはありますでしょうか。

ウツギさん:人と会わないというのもメリットかもしれない。
どうしても、長時間を複数人でいると、支障が出ることも可能性としてはあり得る。その点では、1人で仕事をできるのは良いことでしょう。

定年前について


インタビュアー:今のお仕事に就かれた経緯を教えてください。

スズキさん:前の会社の先輩からの紹介だが、近かったこともあって受けた。
定年前も同様の業務であったことから、詳しかったことも理由の一つ。

ウツギさん:定年前の仕事で保守管理業務に必要な資格を取っていた経緯で、紹介を受けた。

ハタさん:わたしも資格がきっかけ。定年前に仕事で多くの資格を取得した一つが、本業務に必要なものだった。

インタビュアー:資格はどんなものですか?

ハタさん:高圧ガス製造保安責任者。計量士やらエネルギー管理士なども取得したが、今一番役立っているのはこの資格。

インタビュアー:定年前後の読者の皆様にアドバイスを送るとしたら、資格取得すべし、でしょうか。

サカクラさん:本人の考え方ひとつですが、資格は生きると思います。

ハタさん:資格を取っておけば、選択肢が増えるので取っておくことを勧めます。
50歳でみんな記憶力が落ち始めるというが、60歳ではもっと落ちる。年を重ねるほど覚えにくくなるので、早いほうが当然いい。
加えて、40,50歳で早めにとっておけば、法律体系や単語はほかの資格でも同じなので、前の知識を生かして資格の範囲を広げていくことができる。

ウツギさん:高校の時の先生に「会社をいつでも辞められるように資格を取れ」と言われた。仕事を辞めることはなかったが、仕事を続けられるのは資格のおかげ。
今は8日ローテーションだが、仕事が増やしたくなれば派遣会社に資格を登録しているので、仕事先を見つけるのも簡単になる。

スズキさん:自分は運良く取れただけではあるが、昔上司に「5分でもいいから参考書を読め」と言われて実践していた。
ちょっとでもいいから継続していくのは本当に大切。

インタビューまとめ

今回は、定年後に派遣先で、「夜勤」の業務につかれている4名の方の働き方を紹介しました。一般的にはあまり馴染みのない業務ですが、それぞれの生活や趣味に合わせ、ちょうどよいリズムで仕事をし、余暇を満喫されていました。資格の重要性についても感じるとともに、1つの資格を取れば他の資格に拡げていけるというのは新発見でした。
座談会の4名が派遣スタッフとして登録されている高齢社は、派遣の以下の記事でも紹介していますので、是非閲覧をしてみてください。そのほかの働かれている方のご紹介もしています。



インタビュー協力:高齢社

執筆・インタビュー
東京ガス株式会社 みらいほぷらっと事務局

TOKYO GAS

東京ガスは、ガス・電気にとどまらず、ひとりひとりの暮らしによりそった多様なサービスを長年提供してきました。「みらいほぷらっと」はセカンドライフ応援メディアとして、これからもライフステージの切り替わりにおいて有益な情報を発信していきます。

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