50代から始めるセカンドキャリアの準備。自分にあった働き方を考えよう

2023.08.07

まだまだ働き盛りの50代。とはいえ、子どもの独立やローンの完済など、暮らしに変化が見られる時期です。さらに定年が視野に入るため、自身のキャリアについて考えることが多くなるのではないでしょうか。

人生100年時代といわれる今、定年が迫るこれからの暮らし方、働き方について考えることはとても重要です。今回は、50代からセカンドキャリアを考えるべき理由やその際のポイントを中心に解説します。

50代からセカンドキャリアを考えるべき理由

50代からセカンドキャリアを考えるべき理由
まずは、定年後のセカンドキャリアについて、50代から考えたほうが良い理由についてみていきましょう。

セカンドキャリアとは

「セカンドキャリア」とは、「第2の人生における職業」を指す言葉です。元来「セカンドキャリア」という言葉は、引退を迎えたプロスポーツ選手のキャリアチェンジを指す言葉でした。近年ではスポーツ選手に限らず、広く使われるようになっています。ここでは「定年を目処にした、次の人生のステップ、生き方、働き方」という定義で考えていきましょう。

50代を取り巻く環境

厚生労働省職業安定局「我が国の構造問題・雇用慣行等について」

出典:厚生労働省職業安定局「我が国の構造問題・雇用慣行等について(PDF)」

高卒や大卒で入職し、そのまま同一企業に勤め続ける、いわゆる「生え抜き社員」は年々、減少しています。厚生労働省が2018年にまとめた上記資料によると、90年代からその割合は減少し続けています。背景として考えられるのは、1つの会社で働き続ける終身雇用制度からの転換、転職への抵抗の減少など、社会全体で働き方への意識が変わってきたのではないでしょうか。最近では、ジョブ型雇用など、新たな考え方が広がっています。

この情勢において、現在50代の方が不安を抱くのは、社会情勢を受けた会社の退職金制度変更による退職金の減少、公的年金制度の継続性の悪化でしょう。2019年に金融庁の金融審議会による市場ワーキング・グループが公表した「高齢社会における資産形成・管理」では、老後資金として2,000万円の資金が必要と記載され、社会的に大きな反響を呼びました。

これらの不安に対する対処として、定年後に働き続けることも1つの選択肢です。経済的に安定した収入を得るという話だけではありません。これまでのキャリアとは異なる仕事にチャレンジし、ずっと夢だった仕事に携わるなど、前向きなセカンドキャリアを作ることも大切です。

セカンドキャリアは何歳からでも築くことができます。しかし、「さぁ、いまからセカンドキャリアだ」といっても、すぐに始められるものでもありません。具体的なタイミングである定年後や定年直前よりも、その少し前、50代から具体的なセカンドキャリアを想定し、行動することで選択肢の幅が広がります。

豊かなセカンドキャリアの選択肢

豊かなセカンドキャリアの選択肢セカンドキャリアを考えるうえでのポイントは、自らがどれだけ満足できる生活を送ることができるかではないでしょうか。その指標として、「経済的な安定」と「生きがい」は欠かすことができません。このバランスを考えたうえで、次のような手段を比較・検討し、進むべき方向を決めていきましょう。

現在の会社に留まる

まず、現状の仕事に満足しているのであれば、転職や事業を始めることを第1の選択肢にする必要はないかもしれません。勝手知ったる仕事であり、やりがいも感じているのであればなおさらです。しかし、現在の会社に再雇用制度があるのかがポイントになりますし、再雇用制度があっても望む収入を得られるかは別の問題です。

したがって、再雇用の制度や事例の有無の確認、変更されているかといった内容の確認はもちろん、実際に再雇用された先輩に、今の生活や暮らしの満足度などを聞いてみるといいでしょう。

ほかの会社に転職する

会社に留まる以外のキャリアとして、新たな会社に転職するという選択肢もあります。その場合のポイントは、自身の経験やスキルを考慮して市場価値があるかを客観的に知ることです。転職をするのはまだ先にしても、転職サービスに登録することなどによってアドバイザーの意見を聞くこともできます。ただし、人生100年時代とはいえ、現状では高年齢での転職はあまり有利とはいえません。自分のスキルや健康面、希望を考慮し、50代から検討することは大きな意味を持つはずです。

独立開業・起業する

自ら開業するのも選択肢の1つです。特に専門性が高い仕事をしてきた方なら、キャリアも十分に活かせるため、この選択肢が視野に入りやすいのではないでしょうか。

独立する方法は、フリーランス(個人事業主)と会社を設立する起業の2つに大別されます。起業する場合は一定の資金が必要なため、50代から資金やプランなどの準備を進めておきましょう。

とはいえ、定年前後の転職や独立は、リスクも無視できません。最近では、週末副業などもできる環境が整ってきているため、そこから始めてみるのも1つの手段です。

50代からセカンドキャリアを考えるうえで整理するポイント

50代からセカンドキャリアを考えるうえで整理するポイントセカンドキャリアの選択肢はわかっても、自分がどのようにセカンドキャリアに進めば良いのか悩む方も多いはずです。ここでは、セカンドキャリアを考えるうえで整理すべきポイントを解説します。

スキルの棚卸し

セカンドキャリアを考えるうえでは、まずは自分自身の分析が大切です。自身のスキル、経験などを棚卸しし、キャリアを振り返って自分の強みを客観的に分析してみましょう。重要なのは、自分の市場価値と自分の希望の見極めです。
また、客観的に判断をするためにも、第3者の意見を聞くことも重視しましょう。すでに述べたように、転職サイトや人材登録サービスを活用して、自身の市場価値を確認することがポイントとなります。

今後のキャリアプランを検討

「自分がやりたい仕事」については、次のように細分化してみると考えやすいものです。

  • いつまで働きたいのか
  • どこで働きたいのか
  • どのくらいの程度で働きたいのか
  • これまでの経験を活かしたいのか、新たな職種・業界に挑戦したいのか
  • どれくらいの収入が欲しいのか

そして最も重要なことは「なぜ働きたいのか」です。

経済的な理由であれば最も重視するべきことは収入になります。やりがいを重視するならば、自分が何をしたいのか、何にやりがいを感じるのかを掘り下げる必要があります。ふるさとにUターン、Iターンしたいなら「場所」が大きなポイントになるでしょう。

これらを統合し、優先順位を定めるといいでしょう。新たな職種や業界に挑戦したい場合は、早めに必要な知識や資格の勉強をしておく必要もあります。

近年は「リスキリング」という考えも広まっています。リスキリングとは、新たなスキルの習得です。経済産業省は「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること」と定義しています。どのようなキャリアを歩むにせよ、新たなスキルの習得は新たな可能性を生み出してくれます。

50代は人生の折り返し

充実した定年後を送るためには?セカンドライフを楽しむポイントを説明セカンドキャリアを考えることは、改めて自分という人間と未来を見つめ直す良い機会となります。社会人としての経験も積んできている50代は、自分が何をしたいのか、どう生きたいのかを見つめ直すにあたり、ちょうど良いタイミングになることでしょう。人生100年時代、50代から「将来を考える」ことはきっと人生を豊かにするはずです。

60歳以上になっても収入を得たい方、年を重ねて働くことに不安を持っている方は、こちらの記事で働き続けるポイントを紹介していますので、参考にしてみてください。

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