マンション売却のタイミングは?売り時と売れやすい時期を徹底解説!

2024.06.10

マンションの売却を検討するにあたって、「いつ売るのがベストなのか」「どうすれば良い価格で売却できるのか」と悩んでしまう方は少なくありません。

マンション売却のタイミングは、市場動向や物件の築年数、ライフイベントなど、さまざまな要素から判断しましょう。

この記事では、マンション売却における最適なタイミングと、売却時期を見極めるためのポイントを紹介します。

マンション売却に適したタイミングは?

マンションの売却タイミングを判断するうえで、意識したい要素としては以下のようなものが挙げられます。

  • マンション市場の状況
  • 築年数
  • 一年のなかで売れやすいタイミング
  • マンションや周辺環境が整備されるタイミング
  • ライフイベントと重なるタイミング
  • 売却時の税金が安くなるタイミング
  • マンションを相続したタイミング

それぞれ見ていきましょう。

マンション市場の状況


【不動産価格指数】

項目 2020/10 2021/10 2022/10 2023/10
マンション 155.1 167.7 185.3 194.0
住宅総合 114.7 123.1 132.8 136.8

※不動産価格指数の数値:1~12月までの算術平均(すべての値を足し合わせて、値の数で割ったもの)を 100 として基準化したもの。
参照:不動産価格指数|国土交通省

2024年5月現在、マンション市場は為替や日経平均株価などの経済指標、住宅ローン金利の動向に影響されながらも、価格が右肩上がりで上昇を続けているため、マンションの売却がしやすい状況と言えます。

国土交通省の不動産価格指数によると、マンション価格は2020年10月から2023年10月にかけて上昇しています。このデータから、過去4年間で株価の上昇と住宅ローンの変動金利が低い状態が続いていることが、価格上昇の後押しをしていることがわかります。

2024年に入ってからも、総じてマンション価格は上昇基調が続いていますが、今後の経済動向や金融政策次第では状況が変わる可能性も否定できません。売却を検討する際は、最新の市場動向を確認することが重要です。

築年数

築年数は、マンションの売却価格に大きく影響を及ぼします。一般的に、5年ごとに価格が下落し、20年を超えると大幅な下落が見られます。

築年数 売却価格
~築5年 新築とほとんど変わらない価格で売れる
築5年~10年 マンションの修繕も軽微で値段と部屋のバランスがよく売れる
築11年~15年 修繕費がかさんでくる時期であり、マンションそのものも修繕工事を検討する時期で、あまり売れない
築16年~20年 設備劣化がさらに進行しているが、大規模修繕が行われれば売りやすくなる可能性もある
築20年~ マンション全体がが古くなっており売却価格が安くなってしまう

築20年を超えると、設備の老朽化も相まって、売却価格は30〜40%ほど下がる傾向にあります。マンションの築年数が少ないうちに売却を検討すると、より高い価格での取引が期待できます。

一年のなかで売れやすいタイミング

2月から3月にかけては、一年のなかでマンションが売れやすいタイミングです。この時期は就職、転職、転勤、入学などで新生活をスタートさせる人々が増え、それに伴い引越しを考える方々が多くなるためです。

国土交通省の「令和5年度 住宅経済関連データ」によると、マンションの成約物件数は1~3月に多く、平均価格も上昇傾向にあることがわかります。

令和3年、令和4年に続き、令和5年も1~3月が売れやすい傾向にあり、1年のなかでマンション売却に向いているタイミングであることがうかがえます。

画像引用元:令和5年度 住宅経済関連データ
『<4> 住宅の流通(5)指定流通機構における成約物件の動向(首都圏)[1]マンション』

2月から3月の売却をめざすならば、売却活動はそれよりも少し前に行う必要があります。11月から年末の期間に査定の依頼や不動産業者との事前打ち合わせを進め、12月から1月にかけて本格的に売却手続きを行うのが理想と言えるでしょう。

マンション全体や周辺環境が整備されるタイミング

マンションの価値は、大規模修繕や周辺環境の整備によって大きく向上します。

共用部の大規模修繕は、通常12年周期で行われることが多いですが、最近では15年や18年周期への見直しを提案する管理会社も増えています。大規模修繕が完了するタイミングは、物件の価値を高め、売却時の魅力を増す絶好の機会となります。

また、マンション周辺の商業施設の新規開業や交通インフラの改善は、生活利便性を向上させ、物件の魅力をさらに高めます。逆に、商業施設の撤退や縮小がある場合は、マンションの価値が下がり売却が困難になる可能性もあるため、注意が必要です。

マンションを売却する際には周辺の変化にも敏感になり、お住まいのエリアの都市計画をチェックすることも大切です。

ライフイベントと重なるタイミング

マンションを売却する際、市場の状況や築年数だけでなく、ライフイベントのタイミングも重要な判断基準となります。子どもの進学や世帯主の定年などの大きな人生の節目は、住み替えを考える重要な機会です。

子どもが新しい教育段階に進むタイミングでは、それに適した住環境への変更が求められます。たとえば、小学校や中学、高校への進学は、通学の便や学習環境を改善するための住み替えの好機となるでしょう。

また、仕事の定年も、より快適で便利な立地への移住を考える人が多いタイミングです。住宅ローンの状況や、マンション自体の築年数を考慮しつつ、これらのライフイベントを契機に売却を検討することは、より満足のいく生活へと繋がる賢明な選択と言えるでしょう。

売却時の税金が安くなるタイミング

マンションを売却する際、所有期間が税金の負担に大きく影響します。所有期間が5年以下の場合と5年を超える場合で、売却時にかかる税率が大きく異なるため、売却のタイミングを考えるうえで確認しておきましょう。

5年以下の短期保有では39.63%、5年超の長期保有では20.315%となり、長期保有のほうが税率が低くなります。これは、購入価格を上回る価格で売却し、譲渡所得が発生した場合に適用されます。

区分 税率 税金の適用条件
長期譲渡所得 20.315%
(住民税5%含む)
マンションを譲渡した年の1月1日時点で所有期間が5年を超える
短期譲渡所得 39.63%
(住民税9%含む)
マンションを譲渡した年の1月1日時点で所有期間が5年以下

ただし、譲渡所得から最大3,000万円まで控除可能な特例が存在します。この特例は、マンション売却時、譲渡所得が3,000万円以下の場合であれば、所得に対する税金が免除される制度です。

所有期間に関わらず利用ができ、かつ税負担を軽減できるため、売却のタイミングを検討する際に覚えておきましょう。

【監修者からひとこと】
所有期間の判定基準日は、売却した年の1月1日です。つまり、1月1日時点で所有期間が5年を超えているかどうかで、譲渡所得が長期譲渡所得と短期譲渡所得に区分されます。

マンションを相続したタイミング

親から相続したマンションに住む予定がなければ、早期売却したほうがよいでしょう。相続税の納税資金が不足している場合、売却により必要資金を確保する解決策があります。

さらに、相続開始から3年10ヶ月以内に売却すれば、支払った相続税の一部を取得費に加算でき、譲渡所得税の計算上有利になり、税負担を軽減することが可能です。

不要なマンションを保有しつづけると価値が下がるうえに、税金や管理費用を支払い続ける必要があります。賃貸にして収入を得る選択肢もありますが、賃貸管理は手間とコストがかかり、自己管理ではその負担が増大します。全体の状況を考慮すると、手間やコストから見て売却がシンプルで直接的な解決策です。

マンション売却のタイミングに関するポイント

マンションの売却は、人生の中でも大きな決断です。高値でスムーズに売却するためには、タイミングを見極めることが重要です。ここでは、マンション売却のタイミングに関するポイントとして、以下の3点を紹介します。

  • 売りたいタイミングの半年以上前から準備する
  • マンションが売れない時期がある
  • 時期によって売却価格の変化はある?

それぞれ見ていきましょう。

売りたいタイミングの半年以上前から準備する

マンションの売却には、比較的売れやすい首都圏であっても、平均して2~3か月の期間を要します。売却活動だけでなく、その準備にも十分な時間を割くことを考慮すると、少なくとも売りたいタイミングの半年前には準備をしておきたいところです。

たとえば、春先の2~3月に売却を希望する場合は、前年の夏頃から準備を開始しましょう。地方ではさらに売却に時間がかかるケースもあるため、より早めの準備が欠かせません。

マンションが売れない時期がある

マンション売却には、売れやすい時期と売れにくい時期が存在します。一般的に、12月から1月にかけてと8月は成約件数が少なく、マンションが売れにくい時期と言われています。

年末年始は活動が鈍くなりがちですが、年が明けてから4月にかけての新生活準備のため、物件探しを始める人が増える時期です。4月の新生活スタートに合わせ、子どもの入学や転勤に伴う中古マンションの需要が高まります。

一方、8月は年間で最も暑い時期に当たり、物件を探す人も少なく、供給自体も減少するため、売却が難しくなる傾向があります。売却の最適なタイミングについては、信頼できる営業担当者と相談し、計画的に進めることが重要です。

【監修者からひとこと】
マンションが売れにくい時期でも、売却を進めるためには信頼できる不動産会社選びが重要です。集客・接客・交渉などすべて任せるため、不動産会社の質が成約に大きく影響します。

時期によって売却価格の変化はある?

マンション売却の価格は、季節によってそれほど大きな変動はありません。

上述のとおり、市場としては価格は上昇傾向にあり、ライフイベントや相続など売却に適したタイミングはあります。ただし、売却に向いているタイミングが必ずしも売却価格が高くなるとは言いきれません。

マンション売却価格を大きく左右するのは、立地条件、築年数、間取り、修繕状況、周辺の相場動向といった要素です。需給バランスの変化よりも、これらの物件本来の価値が価格形成の主因となります。

タイミングを見極めてマンション売却に取り組もう

マンション売却のタイミングを決める上では、市況動向、物件の築年数、ライフイベントなど多くの要素を総合的に勘案する必要があります。時期による売却価格の変動は限定的ですが、売主自身の事情に合わせて、できる限り有利な条件で売却できるタイミングを見計らうことが重要です。

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松元 健太郎

執筆者

松元 健太郎
宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士/ライター

宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士・ファイナンシャルプランナー2級を保有。
不動産会社に勤務し、退職後、不動産ライターとして独立。
法人で不動産賃貸経営も行い、不動産の現場で得た経験・知識を活かし、ライターとして活動中。

ホームページ:https://xn--lsv228akxb.com/

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